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03月07日-02号

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  1. 野々市市議会 2022-03-07
    03月07日-02号


    取得元: 野々市市議会公式サイト
    最終取得日: 2023-05-15
    令和 4年  3月 定例会(第2回)      ----------------------------- △マスク・フェースガード着用の実施 ○議長(中村義彦議員) 新型コロナウイルスの感染予防のため、議員及び執行部職員は、マスクまたはフェースガードを着用してください。 また、傍聴の方も着用をお願いいたします。      ----------------------------- △開議   3月7日午前10時00分開議               出席議員15名 ○議長(中村義彦議員) これより本日の会議を開きます。 出席議員は定足数に達しておりますので、休会前に引き続き会議を開きます。      ----------------------------- △会議時間の延長 ○議長(中村義彦議員) あらかじめ会議時間の延長をしておきます。      ----------------------------- △議長諸報告 ○議長(中村義彦議員) 議事日程は、お手元に配付のとおりです。 これより日程第1として、諸報告を行います。 令和4年2月28日付で向田誠市議員から、一身上の都合により予算決算常任委員会の副委員長を辞任したい旨の願い出があり、委員会条例第10条の規定により、同日開催の同委員会においてこれが許可されました。 副委員長が欠員となったことから、互選により辻信行議員が副委員長に選任されたことを報告いたします。 令和4年2月28日付で向田誠市議員から、一身上の都合により体育施設等に関する調査特別委員会の副委員長を辞任したい旨の願い出があり、委員会条例第10条の規定により、同日開催の同委員会においてこれが許可されました。 副委員長が欠員となったことから、互選により北村大助議員が副委員長に選任されたことを報告いたします。      ----------------------------- △議案の上程 ○議長(中村義彦議員) これより日程第2として議会議案第2号を議題といたします。      ----------------------------- △提案理由の説明(議会議案第2号) ○議長(中村義彦議員) 議会議案第2号について、提出者に提案理由の説明を求めます。5番、北村大助議員。   〔5番(北村大助議員)登壇〕 ◆5番(北村大助議員) 決議案を朗読し、提案理由の説明に代えます。 議会議案第2号     ロシアによるウクライナ侵略を断固糾弾し、ロシア軍の即時撤退を求める決議 2月24日、ロシアは一方的に「独立」承認したウクライナの東部地域にロシア軍を侵攻させるとともに、ウクライナへの軍事攻撃を始めた。これはウクライナの主権と領土を侵し、国連憲章、国際法を踏みにじる、まぎれもない侵略行為であり、断固糾弾する。ただちに軍事行動をやめ、撤退させることを強く求める。 プーチン大統領は同日の演説で、今回の軍事行動はウクライナ東部地域の「要請」を受けたもので、国連憲章51条の「集団的自衛」だとしている。しかし、一方的に「独立」を認めた地域・集団との「集団的自衛」などありえず、国際法上まったく根拠がない暴論である。 また、プーチン大統領は、ウクライナの「脱軍事化、脱ナチス化」を進めるとのべ、ウクライナ全土でロシア軍を展開させているが、ウクライナを独立国・主権国家として認めない態度であり、厳しく非難する。 プーチン大統領は、この侵略行為にあたって、ロシアが核兵器大国であることを誇示し、欧米の批判や制裁の動きに対抗する姿勢を見せている。核兵器で世界の諸国を威嚇するものであり、今日の世界において、決して許されるものではない。 ロシアの蛮行を許せば、国際秩序が保てなくなる。 ロシアによるウクライナ侵略を糾弾し、ロシア軍の即時撤退を求める国際世論が急速に広がっている。 また、国連総会はウクライナ危機をめぐる緊急特別会合で「ロシア軍の完全撤退などを要求する決議」を賛成大多数で可決した。 野々市市は東京2020オリンピックに出場予定であったウクライナトランポリンチームの事前合宿を受け入れており、ウクライナ野々市市民は交流を築いてきたところであり、絆も深い。 よって、野々市市議会は、ウクライナ政府・国民に連帯し、ロシアによるウクライナ侵略を断固糾弾するとともに、ロシア軍の即時撤退を強く求めることをここに決議する。 令和4年3月7日                          石川県野々市市議会  野々市市議会議長 中村義彦殿               提出者 野々市市議会議員  北村大助                   野々市市議会議員  岩見 博                   野々市市議会議員  大東和美                   野々市市議会議員  土田友雄                   野々市市議会議員  早川彰一                   野々市市議会議員  辻 信行                   野々市市議会議員  杉林 敏                   野々市市議会議員  西本政之                   野々市市議会議員  安原 透                   野々市市議会議員  馬場弘勝                   野々市市議会議員  向田誠市                   野々市市議会議員  小堀孝史                   野々市市議会議員  朝倉雅三 議員各位におかれましては、本決議案を慎重に審査の上、ご可決されますようお願いいたします。      ----------------------------- △質疑 ○議長(中村義彦議員) これより質疑を行います。 質疑はありませんか。   〔「なし」と言う者あり〕 ○議長(中村義彦議員) 質疑なしと認めます。 これで質疑を終わります。      -----------------------------委員会付託の省略 ○議長(中村義彦議員) お諮りいたします。ただいま議題となっております議会議案第2号につきましては、委員会付託を省略いたしたいと思います。これにご異議ございませんか。   〔「異議なし」と言う者あり〕 ○議長(中村義彦議員) ご異議なしと認めます。よって、議会議案第2号につきましては、委員会付託を省略することに決しました。      -----------------------------
    △討論 ○議長(中村義彦議員) これより討論を行います。 討論はありませんか。   〔「なし」と言う者あり〕 ○議長(中村義彦議員) 討論なしと認めます。 これで討論を終わります。      ----------------------------- △表決 ○議長(中村義彦議員) これより採決いたします。 議会議案第2号について採決いたします。本案は原案のとおり可決することに賛成の方は起立願います。   〔賛成者起立〕 ○議長(中村義彦議員) 起立全員です。よって、議会議案第2号は原案のとおり可決されました。      ----------------------------- △一般質問 ○議長(中村義彦議員) これより日程第3として一般質問を行います。 通告を受けておりますので、順次発言を許します。 6番、馬場弘勝議員。   〔6番(馬場弘勝議員)登壇〕 ◆6番(馬場弘勝議員) 会派野々市フォーラムの馬場弘勝でございます。よろしくお願いいたします。 1点目の質問に入ります。 変革のために、新たな施策の実施を考えるについてであります。 初めに、戦略的かつ効果的な施策の方針についてお聞きをいたします。 本市の行政課題や問題点を改善をしていくためには、総合的な調整を通じて財源を効果的に運用していかなくてはなりません。新しいことを始めるためには、これまでに続いてきた施策を再検討し、その手段としての具体的な事業を徹底的に見直すことも必要なのではないかと考えます。民間事業者では、この当たり前の経営感覚を持って戦略を考え、健全な事業運営の持続性を目指しております。 本市では、野々市市第二次総合計画で掲げる将来都市像を「かがやき無限大 みんなでつくる インパクトシティののいち」と定めております。市内外に大きなインパクトを与えられる無限の可能性を持つという観点で、第二次総合計画のスタートの年である令和4年度予算編成は進むべき方向性を見定めていく重要な年であります。 質問いたします。極めて重要なことは、公共の経営を念頭に、より戦略的かつ効果的な運営を進めるために実施していく施策の方針を明確にするということではないでしょうか。令和4年度予算編成における施策の明確な方針をお伺いをいたします。 また、部局をまたぐ横断的な組織で対応していくべき課題が年々増加していると考えます。大きく変革をしていくために縦割りではない組織であるべきと考えますが、どのように取り組むのでしょうか。組織のあり方についてお伺いいたします。 ○議長(中村義彦議員) 粟市長。   〔市長(粟貴章君)登壇〕 ◎市長(粟貴章君) 令和4年度当初予算における施策の方針についてでありますが、新年度から実行に移してまいります第二次総合計画に掲げる将来都市像「かがやき無限大 みんなでつくる インパクトシティののいち」の達成を目指すため、そのスタートとなるよう予算の編成を行ってまいりました。 また、将来都市像を達成するための3つの基本姿勢、「市民協働のまちづくり」「SDGsの推進」「野々市ファンの拡大」、これらの考え方を達成できる事業に重点的に財源を配分することにも心がけてまいりました。 一方で、令和4年度は財政健全化集中取組期間の2年目となります。さらなる財政健全化を目指すため、事務事業に優先度を設定したほか、合理化と効率化を意識すること、さらにはデジタル・トランスフォーメーションによる業務改革や新たな財源の確保策など、これからの変革を見据えた予算編成を行ったところでございます。 次に、組織の在り方についてでありますが、限られた職員を効率的に配置し、最大の効果を上げるために組織を再編することといたしました。そのため、小さな課を廃止して横連携が必要な課を統合いたします。具体に申し上げますと、地域振興課に産業振興と文化振興を加えることでイベントなど事業の企画力の向上を図ってまいりたいと思っております。また、大きな課をつくることで個々の業務を補完できるスケールメリットも出てまいります。 それぞれの部署のノウハウを統合することから、新たな事業展開が生まれることにも期待しているところであります。この組織改編が、組織の活性化につながるよう、職員一丸となって取り組んでまいりたいと思います。 組織というものは固定したものでなく、随時見直しが必要であると考えております。今後もその時々に求められることに対して最もよい組織についての検討を継続してまいりたいと思っております。 ○議長(中村義彦議員) 馬場議員。 ◆6番(馬場弘勝議員) お答えをいただきました。少し公共の経営という点についてでありますけれども、本市でも高齢化が本格的に進行もしておりますし、財政面では扶助費も増加傾向となっております。平成27年度決算では86.0%であった経常収支比率が令和元年度決算で97.1%まで悪化もしました。先ほどもありましたが、財政健全化集中取組期間の2年目ということでありまして、この経常収支比率の改善と、また財政調整基金に頼らない運営もしていかなければなりません。 これまでの10年間、第一次総合計画のほうでは、基本姿勢として市民協働のまちづくり野々市ブランドの確立、そして行政サービス民間企業経営の考え方を取り入れていくという公共の経営という考え方がありました。公共の経営という考え方は、行政サービスには民間企業の経営の考え方を取り入れるということでありますから、直接的には経常収支比率といった財政力指数を引き合いにすることはできませんけれども、現時点ではまだまだ行政サービスには民間企業経営の考え方というのが取り入れられていることが達成されていないのではないか。道半ばではないかと思います。 再質問いたしますけれども、この財政の健全化ということに向けて予算編成の中ではあれもこれもということではなくて、明確な方針として事業に対して優先順位をしっかりと設定をして予算編成を組んでいるのかどうか、そのことについてお聞きをしたいんですが、しっかりと優先順位を設定をされて、予算編成されたのでしょうか。再質問いたします。 ○議長(中村義彦議員) 粟市長。   〔市長(粟貴章君)登壇〕 ◎市長(粟貴章君) それぞれ予算編成ということについて申し上げますと、それぞれの担当のほうから様々事業の提案というものもございます。当然、継続的に進めていく事業もございますけれども、その辺については、今回、私自身も予算編成の段階からそれぞれの新規の事業も含めて私が査定といいますか、十分にヒアリングを行いまして、それぞれの事業についての優先順位ということ、このことを念頭に進めさせていただいたつもりでございます。 ○議長(中村義彦議員) 馬場議員。 ◆6番(馬場弘勝議員) 優先順位をしっかりとつけてやってきたということであります。その優先順位というのは、先ほど話もありましたけれども、3つの基本姿勢ですね。市民協働のまちづくり、SDGsの推進、野々市ファンの拡大ということが基本だと思います。 ここで少し市民協働のまちづくりとかSDGsの推進は比較的分かりやすいんですが、野々市ファンの拡大というのが少し本市自体が魅力的で楽しいという意味もあるでしょうし、またその移住された定住人口でもなくて、観光やイベントに訪れる交流人口でもなくて、地域と多様に関わる関係人口の創出とか拡大という意味だと思いますが、少し「野々市ファンの拡大」という言葉自体が抽象的でぼんやりしていますので少しお聞きしますけれども、この予算編成において野々市ファンの拡大ということについてどのように反映をしているのかといいますか、野々市ファンの拡大についても説明いただきながら、答弁を求めたいと思います。 ○議長(中村義彦議員) 粟市長。   〔市長(粟貴章君)登壇〕 ◎市長(粟貴章君) 今回の総合計画の中で第一次の総合計画を策定するに当たりまして、この3つの考え方、基本姿勢ということで、その一つに「野々市ファンの拡大」ということを柱として打ち出させていただきました。この「野々市ファン」ということについては、大きく2つの私は意味合いを込めたつもりであります。 一つは、まず、この野々市に暮らす人あるいは野々市に関係する人がさらに野々市のことに関心や興味を持っていただいて、野々市のことを好きになっていただいて、その中で一緒にもう一方の柱でもありますけれども、市民協働のまちづくり、そういう皆さんの参加もいただきながら、いいまちをつくっていきたい。そういう意味でのファンという意味合い。 それから、さらにその取組によってさらにこれまで野々市に対して関心や興味のなかった皆さんに対しても野々市のことを好きになって応援をしていただけるような、そういう意味合いでのファンということ、そんな思いを実は込めさせていただきました。 具体に申し上げますと、どちらのファンということにつながるかは別といたしましても、例えば今北国街道のにぎわい創出プロジェクトという中でも取組をさせていただいておりますけれども、日本酒「猩々」の復活でありますとか、あるいはそういったことも含めて市民の皆さんが共にさらに野々市のことに興味を示していただく、好きになっていただく、関心を寄せていただける、そういう事業ということについて予算づけも含めて取組をさせていただきたい、そんなことを考えての予算編成ということにいたした次第でございます。 ○議長(中村義彦議員) 馬場議員。 ◆6番(馬場弘勝議員) 「野々市ファン」、少し抽象的な言葉に対して抽象的にお答えをいただきましたけれども、今後、その予算編成に対してそれをどうやって執行していくかということでありますので取り組んでいっていただきたいと思います。 次に、デジタル・トランスフォーメーションの推進についてお聞きします。 10年後に実現したい野々市市の姿である「インパクトシティののいち」を目指すと同時に、安定した行財政運営を見通していくことも大切であります。持続的な成長をしていくために、進化したIT技術を浸透させることで市民の生活をよりよいものへと変革していくことが重要であります。本市においても、近年注目されているDXと呼ばれるデジタル・トランスフォーメーションの推進が急を要する課題であります。 本市におけるデジタル化、IT化という点での具体的な内容では、証明書交付手数料キャッシュレス決済や行政手続のオンライン申請の拡充、また申請書作成システムの運用、コンビニエンスストアでの住民票交付などが挙げられます。さらに、業務の効率化という点でも推し進めていくべきものとしてAIと呼ばれる人工知能の導入があります。また、資料作成やデータ入力、転記作業などの反復作業を担うことができるロボティック・プロセス・オートメーションと呼ばれるRPAの導入などやるべきことは山積をしております。 質問いたします。IT化を進めることで効率化させ、業務改革をしていくことで市民一人一人のニーズに合ったサービスの提供を可能として多様な幸せが実現できる社会、誰一人取り残さない、人に優しいデジタル化を進めていくことが大切ではないでしょうか、見解をお伺いいたします。 また、令和4年度予算編成において、IT化によるデジタル・トランスフォーメーションを推進していくための新たな施策の実施事業について、内容と実施時期をお伺いいたします。 ○議長(中村義彦議員) 粟市長。   〔市長(粟貴章君)登壇〕 ◎市長(粟貴章君) DXを推進する上で大事なことは「変革」であります。デジタル・トランスフォーメーションは、従来のIT化とは意味合いが異なり、デジタル技術を導入することがDXではなく、デジタル技術を活用し、新たな付加価値を生み出し、変革していくことがDXであると考えております。 本市におけるDXの推進につきましては、全庁的な体制で業務の改善、改革に取り組み、市民の利便性や行政サービスのさらなる向上につなげていくことで、国が提唱する「誰一人取り残さない、人に優しいデジタル化」を目指していくことが大切であると考えております。 本市における情報化、デジタル化につきましては、情報システム全体最適化業務をはじめ、これまでも様々な業務を進めてまいりました。令和4年度ではRPA及びAI-OCRシステムを本格導入いたします。 RPAは、コンピュータ上の単純作業をソフトウエア上のロボットが自動化するシステムであり、AI-OCRは申請書などの文字をデータ化するシステムであります。RPA及びAI-OCRシステムについては、これまでも複数の業務で試験的に導入してまいりましたが、今年度はコロナワクチンの接種情報を国のシステムに登録する業務で活用し、業務時間の大幅な短縮につながるなど成果がございました。そうしたことから、来年度は税の申告書入力業務口座振替情報入力業務など幅広い分野で導入してまいりたいと思っております。 実施時期につきましては、これまでのノウハウの蓄積もありますので、なるべく早い時期に運用を開始してまいりたいと思っております。 また、スマートフォンなどデジタル端末を持たない市民に配慮した環境づくりも必要であり、市民サービスの分野については、市役所窓口にマイナンバーカード等読み取り申請書作成を簡素化する端末を設置し、市民の利便性向上を図りたいと考えております。 ○議長(中村義彦議員) 馬場議員。 ◆6番(馬場弘勝議員) 今、最後のほうに端末を持たない市民に対してもというお話もありました。このデジタル化がどんどん進むにつれて、デジタルディバイドの問題といいますか、要するにインターネットとかコンピュータを使える人と使えない人の間に生まれる格差ですね。情報格差のことでありますけれども、懸念されるというのは、本市のこの特徴が非常に若い方々が多いという一方で、非常に長寿な方々も多いという特徴があります。ですので、このデジタル化が進んでいくことによって他の市町に比べて、より若い方と長寿の方が多いわけですから格差も生まれやすいまちでもあるのかなという面もあると思います。そういった面で、このDXによる変革を生み出すためには、誰一人取り残さないということが大切でありますので、その格差を生じないために、今後、少し大きな話になりますが、どのように取り組んでいくのかという考え方をお聞きしたいと思います。 ○議長(中村義彦議員) 粟市長。   〔市長(粟貴章君)登壇〕 ◎市長(粟貴章君) 議員お話しのとおりに、情報格差、このことについての解消といいますか、市民の皆さんがこの新たなDXというようなことについて取り残されないような取組というのは、これは間違いなく必要なことであるというふうに思っております。 具体には、先ほど申し上げましたように、市役所を訪れていただいて、そういった皆さんの相談ということも含めて取組をしていきたいというふうに思っておりますし、また同時に、今本市では連合町内会の皆さんが「結ネット」というようなものをご利用されて、様々地域の住民の皆さんのサービスということにお力添えをいただいてもございます。まさに私は、この野々市の中にあっては市民協働のまちづくりということ、こんなことを地域の皆さんのご協力もいただきながら、この情報格差という課題ということについても皆さんと共に考え、検討をし、取組を進めていくことができればいいんではないかな、そんな思いをいたしております。 ○議長(中村義彦議員) 馬場議員。 ◆6番(馬場弘勝議員) この市民の生活をよりよくしていくためにそのDXの推進をしていくべきでありますし、今ほどその市民側の情報格差の話もありましたけれども、この市の庁舎内でもパソコンが得意な方とそうでない方もあると思います。それぞれにITスキルの教育ということも考えて、庁内でも丁寧に進めていっていただきたいと思います。 次の質問に移ります。 このまちの公共交通を考えるについてであります。 公共交通は、暮らしを支える社会基盤の一つとして捉えることが重要であると考えます。特に車を利用できない市民は、地域の公共交通が充実していなければ移動の利便性が損なわれます。本市は、コンパクトで、若くて長寿のまちであります。歩いて暮らせる便利なまちとなるために、公共交通を充実させることは子育て環境の向上や高齢者の運転免許返納に対する受け皿としても重要であり、市外から訪れる交流人口の拡大にも大きく関わります。 初めに、公共交通カバー圏と運行本数についてお聞きをいたします。 平成31年3月に策定をされました野々市市立地適正化計画において、本市の公共交通カバー圏が地図上で示されております。基礎資料を基に、鉄道駅カバー圏を500メートル、バス停カバー圏を300メートルとして設定して作成をされた図では、本市全域をほぼカバーしていることになっております。地図上では公共交通が行き届いており、利便性が高いようにも見えます。しかしながら、鉄道や民間バス、コミュニティバスの運行本数を考慮すると、充実をしているとは決して感じられない市民も多いのではないでしょうか。 日便数30本を基準としてこの図で公共交通が特に充実している地域として示されているのは、人口の50.3%となっております。実際のところ、市の北部地域は日便数が多いバスルートが多く充実をしておりますが、南部地域は充実しているとは言えないとも読み取ることができます。 質問いたします。野々市市立地適正化計画において、本市の公共交通カバー圏は市の全域をほぼ網羅していると示されておりますが、市の南部地域は決して公共交通の利便性が高いとは言えません。運行本数とルートについて、再構築と見直しが必要なのではないでしょうか、お伺いいたします。 ○議長(中村義彦議員) 粟市長。   〔市長(粟貴章君)登壇〕 ◎市長(粟貴章君) 本市内には、東側に北陸鉄道石川線、北側を横断するようにJR北陸本線が伸びております。また、北陸鉄道グループの路線バスと、それを補完する役目を果たすべくコミュニティバスのっティとシャトルバスのんキーが市内を運行しておりまして、おおむね市内全域を網羅しております。 本市は、土地区画整理事業などにより新たな市街地が形成をされ、交通環境も日々変化し続けておりますことから、バスのダイヤやルートの見直しなどの検討は常に必要であると思っております。 シャトルバスなどのダイヤやルートについては、交通事業者など関係者で組織いたします市の地域公共交通協議会でご意見をいただきながら、随時見直しをしているところでございます。 今年度につきましては、コミュニティバスのっティのダイヤを1周45分から50分に変更し、市内で新たに開業した南ケ丘病院への乗り入れを実施いたしました。 また、北陸鉄道グループのご協力により、JR野々市駅と白山市内で新たに開業したイオンモール白山を結ぶ路線や、金沢南部地域の高校への通学ニーズに対応した路線、かねてから要望があった金沢赤十字病院への通院ニーズに対応した路線などを新設していただいたところでございます。 さらに、今年の4月からは金沢駅と石川県立大学を結ぶ路線や金沢駅と南ケ丘病院を結ぶ路線、市役所を発着する路線や経由する路線を拡充していただく予定となっておりまして、市の南側や西側の公共交通も充実し、利便性も改善されるものと期待をいたしております。 今後も引き続き、市内公共交通の充実に努めてまいりたいと思っております。 ○議長(中村義彦議員) 馬場議員。 ◆6番(馬場弘勝議員) 地域の公共交通は、年齢別の人口構成とか、あるいは人口の増減も見極めながら、常に見直しを図っていかなくてはいけないものであると思いますし、そのように今取り組んでいただいているものと思います。 これまで地域公共交通協議会でいろいろご議論もいただいてきたと思いますが、私の印象とすれば、市からの民間事業者のバス会社に対するプッシュが少し弱いといいますか、今お話伺うと今年度ようやくまた少し拡充されるのかなとも思います。 今、全国的にその地域公共交通の話もありますけれども、他の地域ではどちらかというとこの人口減少社会でありますので、公共交通を守っていくというスタンスで取り組んでおられるのかなと思いますが、本市の場合は土地区画整理事業によって人口も増えていますし、一方である地域では高齢化が進んでいるという地域もありますので、どちらかというと公共交通を守っていくというより、どんどん育てていくといいますか、拡大をしていく方向なのではないかなと思いますし、その育てていくということを公共交通協議会の中でもしっかりとお伝えをしていきながら、運行本数やルートについて協議いただきたいと思いますけど、その育てていくということにしっかり取り組んでいくということについて答弁いただきたいと思います。 ○議長(中村義彦議員) 粟市長。   〔市長(粟貴章君)登壇〕 ◎市長(粟貴章君) 議員お話しのとおりに、野々市市としての特徴的な課題というのもあろうかというふうには感じております。その上でこの公共交通ということについても、特に高齢者の方をはじめとして、人に優しい、そういう野々市市の公共交通でありたいというふうにも思っておりまして、そういう意味では引き続いてしっかりと公共交通のことについては地域公共交通協議会をはじめとして様々な皆さんとご協議をいただきながら、また加えて、最近といいますか、今路線バスの拡充ということについて進展もあるところでありますけれども、それも事あるごとに路線バス会社のほうに要望もしっかりとさせていただいておるわけでありまして、引き続いて綿密に連携を取らさせていただきながら、しっかり地域の変わりゆく野々市といいますか、発展をする野々市の中にあって、必要な公共交通、この確保ということについてしっかり要望も含め検討していきたいと、そのように思っております。 ○議長(中村義彦議員) 馬場議員。 ◆6番(馬場弘勝議員) 現在、本市の南部といいますか、南部の東側といいますか、上新庄とか下新庄とか、粟田、矢作にかけては、昭和のほうから平成にかけて本市へ定住された方も区画整理によってですが多いですし、高齢化も進んでおります。 また一方で、南部地域で言いますと中林のほうでは土地区画整理事業がありまして、今度は若い世帯が多いですので、今度は子どもさんもやっぱり多いということで公共交通は非常に大切だと思いますので、今後、状況をよく見極めていただきながら、再構築等も含めて検討をいただきたいと思います。 次に、広域的公共交通網の構築についてお聞きします。 令和3年3月に作成されました第2期石川中央都市圏ビジョンの具体的な取組において、「広域的公共交通網の構築」とあります。主な事業には、コミュニティバスの相互乗り入れや、北陸鉄道の石川線の安全性の確保、広域的な地域公共交通計画の策定など、本市も協力して広域交通ネットワークの充実に取り組むべきであります。 質問いたします。市内はもとより、近隣市への移動を考えた広域的な地域公共交通の利便性を高める必要があります。石川中央都市圏ビジョンで示される広域的公共交通網の構築について、コミュニティバスの乗り入れや北陸鉄道石川線の安全性の確保、広域的な地域公共交通計画の策定について協議がどこまで進んでいるのか、進捗具合をお伺いいたします。 ○議長(中村義彦議員) 粟市長。   〔市長(粟貴章君)登壇〕 ◎市長(粟貴章君) 石川中央都市圏交通ネットワークの課題の一つであります広域的公共交通網の再構築における取組についてでありますが、コミュニティバスの相互乗り入れなどについては、これまでも関係市町と連携しながら実施をいたしております。 具体に申し上げますと、昨年4月より、シャトルバスのんキーが白山市の橋爪新町と菜の花への乗り入れを、また白山市のコミュニティバスめぐーるが長池と清金団地への乗り入れを実施いたしました。 また、広域的な公共交通の在り方を定める地域公共交通計画の策定状況につきましては、石川中央都市圏4市2町において計画策定の目的や必要性などについて現在協議を進めているところであります。 ○議長(中村義彦議員) 馬場議員。 ◆6番(馬場弘勝議員) 地域公共交通計画の策定について今現在協議を進めているということでありますので、基本的にはやっぱりコンパクトシティプラスネットワークということでありますので、ますます今後4市2町の連携とか関係性は深くなっていくという方向性でありますので、協議をしっかりと進めていただきたいと思います。 次に行きます。 コミュニティバスのっティの割引制度についてお聞きをいたします。 コミュニティバスのっティは4ルート、1日16便、一方向回りで、50分間隔で運行しております。運賃は後払い100円となっておりますが、割引という観点では、100円券11枚つづりが1,000円、100円券23枚つづりが2,000円となっており、制度として同伴未就学児は1人目まで無料となっております。 市の財源が投入をされているわけでありますので、さらなる利用促進に向けた工夫も必要であると考えます。例えば夏休みのっティ小学生無料乗車券の配布を通じて、大人になっても身近な公共交通機関として気軽に利用していただくことを目的に実施もされております。 また、平成30年にはカレード限定無料乗継ぎを試行運転したこともありました。運用上はできるだけシンプルに、様々なアイデアを凝らして実際にトライをしたことは非常によかったと思います。 質問します。のっティの利用促進のために期間を限定するなどして試験的に様々な試行運転をすべきであると考えます。市内周遊券やフリーパス券、また市内の文化施設等の利用者に対する帰り道の割引サービス券を発券をし、試行運転してはどうでしょうか。また、医療機関や店舗との連携や提携による割引サービスを検討してはいかがでしょうか、お伺いいたします。 ○議長(中村義彦議員) 浅野企画振興部長。   〔企画振興部長(浅野昇君)登壇〕 ◎企画振興部長(浅野昇君) 議員お話しのとおり、本市ではコミュニティバスのっティの日中の利用促進と将来的な利用者増加を図るため、毎年、夏休みの期間に合わせまして市内小学生を対象に夏休みのっティ小学生無料乗車券を配布する取組を実施しております。そのほか、過去には休日の利用促進を図るため、椿まつりの開催期間中に全ルート1日乗り放題の乗車券の販売などを実施したこともございます。 一方で、コミュニティバスのっティを運行するための財源の確保という面も重要でありますので、昨年度からバス停命名権制度を開始し、今年1月には新たに総合時刻表やバス車内における有料広告制度を導入するなど、バス運行のための財源の確保にも努めているところでございます。 このような財源の確保に努めながら、議員ご提案の点も含めまして、さらなる利用促進につながる取組を検討してまいりたいと思っております。 ○議長(中村義彦議員) 馬場議員。 ◆6番(馬場弘勝議員) バスについては、他の自治体でも様々な取組もされております。例えば金沢市では利用促進のために1日フリー乗車券を購入できるスマートフォンのアプリで購入をできたり、あとはそれを用いて美術館などの文化施設でスマートフォンの画面を見せると入場料が割引になるとか、あと買物をすると帰りの乗車券が補助されるという「お帰り乗車券」という名前でやっていたり、このことも全て、まずはいきなりではなくて、サービスを試験的に実施をして、結果が好評だったためにその期間をさらに限定をしてサービスを行うと。やはり試験的にやってみて、その結果を見て検討をしていくということですので、机の上でああだこうだ言っていてもなかなか進まないのは事実ですし、現在、50分間隔でも常にのっティの場合は動いているわけで、空気を運んでいてもしようがないわけで、運行経費は変わらないわけですから、空気を運ぶだけにならないように様々トライをしていくということも大事だと思います。 新しいことをするために試験的に何かをやって仮にそれが利用率向上に向かわなくても、その方法ではうまくいかないという前向きないいデータにもなりますし、まずはトライしていくということが次のチャレンジに進むんじゃないかと思いますが、あまりのっティのいろいろなことに、この件に関しては、過去にもいろいろ様々な議員から質問ありましたが、なかなか新しい取組がなされないという印象を受けますが、とにかくやっぱり試験的に取り組むということを本当に検討していただきたいと思いますが、改めていかがでしょうか。 ○議長(中村義彦議員) 浅野企画振興部長。   〔企画振興部長(浅野昇君)登壇〕 ◎企画振興部長(浅野昇君) ただいまご提案のありました件も踏まえながら、まずは本市の地域公共交通協議会などからご意見もいただきながら、様々な観点から再度検討をさせていただきます。 ○議長(中村義彦議員) 馬場議員。 ◆6番(馬場弘勝議員) 先ほど私申し上げました、医療機関とか、あとは日常の食料品店舗とか、その交通弱者であっても暮らしやすいまちであるように検討をいただきたいと思います。 次の質問に移ります。 高齢者の見守りネットワークを考えるについてであります。 初めに、本市のSOSネットワークについてお聞きいたします。 本市では、認知症サポーター養成講座が開催もされ、認知症について正しく理解する勉強会にも多くの市民が参加されております。高齢になるとともに記憶力や判断力が低下をし、道を間違えたり、自分の家が分からなくなることがあります。本市の高齢者見守りSOSネットワークは、事前の届出によって高齢者が行方不明になったときに市民や事業者の皆様にご協力をいただいて、早期に発見するためのネットワークであります。これまでも行方不明の際には、無事に発見され、大事に至らなかった事案も数多くあります。 平成24年度から進められてきた本市のSOSネットワークは、行方不明者が発生した際に名前や特徴、写真などの事前登録情報を基に、市民や事業者からの情報提供を得るというものであります。他の自治体でも様々な方法や仕組みによって迅速な身元確認に努めております。 例えば発見者が迅速に直接家族に連絡ができるように、個別のID番号とフリーダイヤルが記載されたステッカーを貼りつける方法や、身元確認を迅速に行うための仕組みとしては、登録番号が入っているキーホルダーによる方法や、衣服やハンカチ、ベルトなどに貼り付けられるQRコードによる方法、市の名称と身元特定番号が印字された蛍光シールを靴に貼る方法など様々であります。 質問いたします。高齢者の行方不明の対策として、民間事業者ではスマートフォンやGPS端末による位置情報提供サービスもある、そんな時代であります。本市における現在のSOSネットワークの仕組みにおいて、早期発見と迅速な身元確認を行うために問題点や改善していくべきことはないのでしょうか、伺います。 また、より迅速に行うために登録番号が記されたキーホルダーやシール貼付けなど、できる工夫を少しでもしていく必要があるべきではないでしょうか、伺います。 ○議長(中村義彦議員) 粟市長。   〔市長(粟貴章君)登壇〕 ◎市長(粟貴章君) 本市でのSOSネットワーク事業における改善点ということでございますが、これまでの事例といたしまして、外出中に行方不明になった方が市域を越えて発見されるケースが少なくありませんでした。そうしたことから、今後は近隣の市などと連携した取組も進めていくべきであると考えております。 また、捜索するほうからの視点といたしましては、高齢者が行方不明中なのかどうかの判断が難しいという指摘もございました。 これまで本市では、金沢工業大学の「高精度位置測量機材を用いた認知症高齢者の行動分析による行方不明者の早期発見と事故防止に関する研究」への協力や、位置検索用のGPS端末機の購入に対する補助など行方不明高齢者対策に取り組んでまいりました。 令和4年度からは、行方不明になるおそれのある高齢の方にブルートゥースの電波を発信する通信タグを携帯していただき、近隣市町でも位置情報履歴が確認できる認知症高齢者地域見守りネットワーク事業を開始するところでございます。 議員ご提案のキーホルダーやシールの貼付けについてでございますが、迅速に身元確認ができる有効な取組であると考えられますので、今後もさらに検討を進め、早期発見や迅速な身元確認の仕組みを構築してまいりたいと考えております。 ○議長(中村義彦議員) 馬場議員。 ◆6番(馬場弘勝議員) 厚生労働省が平成28年に発表したデータでは、野々市はすごく長寿なまちと。女性に関しては全国の1,888の市区町村で第5位ですし、男性については石川県内で一番元気で高齢というデータも出ております。 今ほど市長から答弁ありました内容については、いきなりブルートゥースで通信タグともう一気に野々市のSOSネットワークは平成24年のものですので、今ほど私が言いましたキーホルダーとかハンカチにタグという次元から一気に通信システムに、令和らしい、今の時代らしい方針になってきたのかなと思いますので、次の質問でより詳しくお伺いをしたいと思います。 本市は非常にコンパクトなまちであります。高齢者が行方不明になった後に発見され保護された場所は、本市内ではなく他の市町であることもよくあります。道を間違え、自分の家が分からなくなり、一生懸命遠くまで歩くわけであります。そのため、高齢者の見守りを広域で取り組む意義は非常に大きいと考えます。 質問します。本市は特にコンパクトなまちであるため、近隣市町と協議をし、同じ仕組みを立ち上げ協力し合うことで行方不明になった高齢者のさらなる早期発見と迅速な身元確認につながるのではないかと考えます。より積極的に見守りネットワークの広域化を進めるべきではないでしょうか。 また、石川中央都市圏ビジョンでは認知症高齢者の位置情報などが確認できる地域住民協力型のネットワーク事業を共同運用すると示されておりますが、現在、どの段階まで協議が進んでいるのでしょうか。 先ほどの市長の答弁にさらにということになりますが、運用の仕組み等詳細をお伺いいたします。 ○議長(中村義彦議員) 粟市長。   〔市長(粟貴章君)登壇〕 ◎市長(粟貴章君) 先ほども申し上げましたとおり、高齢者が市域を越えて行方不明となることが多いことから、広域で取り組むことは大変重要であるものと考えております。そのために、本市と隣接しております金沢市、白山市を含む4市2町で構成する石川中央都市圏では、ⅠoTを活用した共通の見守りシステムを圏域内に整備することで市域を越えて行方不明になった場合でも位置情報を共有し、早期発見を図る見守りネットワーク事業への共同運用を進めていくことといたしております。 なお、見守りネットワーク事業の詳細につきましては、健康福祉部長から説明をさせます。 ○議長(中村義彦議員) 堤健康福祉部長。   〔健康福祉部長(堤喜一君)登壇〕 ◎健康福祉部長(堤喜一君) 石川中央都市圏の認知症高齢者地域見守りネットワーク事業についてですが、これには位置情報を知らせる発信機とその情報を受け取る感知器が必要となります。 具体には、USBメモリほどの大きさの発信機を高齢者が身につけて外出しますと、感知器やボランティアの方のスマートフォンを中継し、サーバーに位置履歴が蓄積されます。そして、ご家族が必要なときに位置情報を検索することで行方不明となった高齢者のおおよその現在地を特定し、早期発見に資するというものでございます。 この位置情報を受信する感知器のほうでございますが、独り暮らし等の高齢者宅に設置しております緊急通報装置が感知器としても機能をしておりまして、現在市内には70台余りが設置されているところでございます。 また、市民の皆様がお持ちのスマートフォンに専用のアプリをインストールしていただきますと、発信機を携帯した高齢者が近くを通ったときにはGPS機能により同じように位置情報が記録されます。 今後、この緊急通報装置の設置が増えることで受信基地のインフラ整備が行われ、また多くの市民の皆様がスマートフォンによりご協力いただくことで、きめの細かい移動履歴が確認できるようになり、さらに早期発見につながるものと考えております。 ○議長(中村義彦議員) 馬場議員。 ◆6番(馬場弘勝議員) いきなり高度なといいますか、非常にハイテクな感じがいたしますが、ある意味、今の時代では技術的にはできることなのかなと思います。 いろいろ情報が多かったんですが、少しお聞きします。 通信タグですね。先ほどブルートゥースというお話もありました。GPSというのは、要するにGlobal Positioning Systemでありますので、その端末自体が衛星を通じて自分の位置を発信できるんですが、恐らくこれ、GPSの機能はタグ自体はなくて、受信をするブルートゥースの電波を受信機が受信することによって初めて分かるという技術的な側面があると思うんです。 今ほどその緊急通報装置ですか、既に今見守りあんしん事業で使われている市内に70台余りというお話もありましたけれども、その市内の70台だけでブルートゥースの電波が網羅できているのか、要するに受信する側のその設置台数がなければ、ある空白地帯に行ったときにはなかなか受信できませんので、今現在、受信が十分にできる状況なのかどうかということと、今後、そのできない場所が今現在、恐らく調査してると思いますけれども、追加をして設置する予定になっているのか、その辺りのことをお伺いいたします。 ○議長(中村義彦議員) 堤健康福祉部長。   〔健康福祉部長(堤喜一君)登壇〕 ◎健康福祉部長(堤喜一君) 70台の緊急通報装置で市内を十分カバーできているのかどうかというお話でございますが、現在、高齢者宅等に設置してあります70台の緊急通報装置につきましては、たまたまではございますけれども市内に1か所に集中するのではなく、全体に設置されている状況でございます。ただ、網羅しているのかどうかと言われると調査をまだしておりませんので何とも申し上げられませんけれども、大事なことは、緊急通報装置であります受信機だけではなく、これからは多くの市民の皆様にご自身のスマートフォンに専用のアプリを入れていただくことで何もしなくてもボランティアしていただけるような、そういったことを多くの方々に紹介させていただき、たくさんの方がアプリを入れていただくことで網羅をしていけるのではないかなというふうに考えております。 また、70台の緊急通報装置につきましては、これから必要に応じて独り暮らし等の高齢者宅にこれからも追加して配置していきたいというふうに考えております。 ○議長(中村義彦議員) 馬場議員。 ◆6番(馬場弘勝議員) 何となく状況が分かってきましたが、この認知症高齢者地域見守りネットワークが地域住民協力型というそこが大きくて、今ほど説明あったように、例えば私がこれ専用の専用アプリを私のスマホに入れて町なかにいたときに、今度、家に帰れなくなるおそれのあるご高齢の方が通信タグを持って外出してるときに、例えば図書館かどこかで私とその方がすれ違ったときに、数がたくさんいればいるほど、そのご高齢の方の位置の情報が確認をできるということだと理解をいたしました。そうなると、そのときにご家族の方は何も思わないときはいいんですが、「あら、おじいちゃんどこ行ったかな」というときに恐らくまたそのソフトがあって、パソコンかスマートフォンで番号を打つか何かをすると、今自分ちのおじいちゃんが図書館にいるであろうという、そのボランティアの数が多ければ多いほど特定できるといいますか、プライバシーの侵害があってはいけませんが、そういったことが私側は分からないけれど、そのタグを持ってるご家族が分かるっていう、そういったシステムだと理解してよろしいでしょうか。 ○議長(中村義彦議員) 堤健康福祉部長。   〔健康福祉部長(堤喜一君)登壇〕 ◎健康福祉部長(堤喜一君) 私より丁寧にきめ細かくご説明をいただきまして、本当にありがとうございます。 なお、現在、石川中央圏域の中では、こういった取組を始めたばかりでもあるんですけれども、金沢市辺りではまだ96か所、それで野々市70という状況でありまして、比較的設置台数は多いわけですけれども、多いからいいというものではなく、しっかりとできるだけきめ細かく位置を特定するには、やはり多くの方のスマートフォンなどにもご協力いただくということが非常に大事だと思います。 それと、ブルートゥースにつきましては、ブルートゥース、ブルートゥースと言っておりますけれども、今回使わせていただくブルートゥースの電波強度については、大体環境にもよりますけれども、10メートルから20メートルぐらいの範囲を感知するということでございますので、正直言ってまだまだ足らないのではないかなというふうな思いもございますので、これからさらに周知していきたいと思います。 ○議長(中村義彦議員) 馬場議員。 ◆6番(馬場弘勝議員) いろいろ分かってきました。そもそも、もともとあった緊急通報装置は既に70台ぐらいは野々市内に整備されていて、そのシステムに乗っかってといいますか、さらに加えて、この通信タグということで10メートルから20メートルのブルートゥースの機器なので非常に値段が恐らくそんな高いものではないのかなと思います。そういった意味では、今回取り組むのに対して予算はそんなにかからないと思います。受信機があるわけですから。 さらに、ボランティアといいますか地域住民の皆さんが無料でかちょっと分かりませんが、ソフトをインストールすればということですので費用対効果は非常に高いものと思います。今後は野々市市民の皆さんであったりとか、広域で金沢市の方とか白山市の方にも一般市民の方々にそれをいかに登録というか、アプリをインストールしてもらうかということを周知をしてお願いをして広げていくということも大事ですし、こういったシステムが今後今から運用されていくのであれば、今現在、ご家族でまだ認知症まではいってないけれども少しずつ不安だなと思い始めて段階的に認知の低下が進んでいくわけですから、こういったことのICタグといいますか発信タグを身につけることによって安心できるということも先に事前に、家が分からなくなったことが一回起きてからではなくて、なる前に予防ができることだと思いますので、その辺の周知についてしっかり取り組んでいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。 ○議長(中村義彦議員) 堤健康福祉部長。   〔健康福祉部長(堤喜一君)登壇〕 ◎健康福祉部長(堤喜一君) ご質問の周知でございますけれども、このネットワークの鍵はやはり市民のご協力ではないかなというふうに考えております。これからこのネットワーク事業を予算計上させていただいておりますけれども、来年度からのスタートに向けまして、あらゆる手段を使って周知に努めていくと同時に、いろんな形でご相談に来られる高齢者の窓口とかにつきましては、そういったこと、実際にこういった事業が始まることについても直接ご説明をさせていただくようにして、しっかりとご理解をいただいた上で事業を進めていきたいというふうに考えております。 ○議長(中村義彦議員) 馬場議員。 ◆6番(馬場弘勝議員) 野々市は本当にコンパクトなまちですので、野々市から金沢市や白山市で家が分からなくなるというケースが非常に高い確率があるかなと思いますので、市内だけではなくて金沢市とか白山市の皆さんとも協力をしてやって進めていただきたいと思いますし、またこのICタグというかこの通信タグ自体を持っているということが大事なので、具体的な細かいことは靴に入れるのかポケットに入れるのか首から下げるのかとか、そういった細かいことも金沢市や白山市の方々と協力をして改善点を見つけながら進めていっていただきたいと思います。 今回質問させていただきましたけど、野々市は若くて非常に長寿なまちですので、それぞれの質問もやっぱりデジタル化も含めて若いということと長寿ということを考えた上で今後の施策を考えていただきたいと思い、少し「若い」とか「長寿」が増えましたが、また次回質問もさせていただきたいと思います。 ありがとうございました。 ○議長(中村義彦議員) 2番、朝倉雅三議員。   〔2番(朝倉雅三議員)登壇〕 ◆2番(朝倉雅三議員) 野々市フォーラムの朝倉でございます。 今回、質問は水道管の塗料の不適切の疑惑にかかる本市の対応についてということでございます。 先般、報道において水道管塗料の水道協会からの認証を異なった条件での試験結果を使い、また規格に記載されていない原料を使用していた。このことで、水道管メーカーはダクタイル鋳鉄管の出荷を停止したとの報道がありました。この塗料は、土の中に埋められた水道管のさびや腐食を守るための管の外側、つなぎ目に塗装されるものであります。この塗料メーカー製品を使ったダクタイル鋳鉄管を本市において過去布設していたかどうか、伺います。 ○議長(中村義彦議員) 中藪土木部長。   〔土木部長(中藪孝志君)登壇〕 ◎土木部長(中藪孝志君) 議員お話しの問題となっております塗料を用いた水道用資材をこれまでに布設してきたかとのご質問ですが、日本水道協会より対象製品名が順次公表されておりますので、過去の使用実績から本市においては布設された実績を確認しております。 ○議長(中村義彦議員) 朝倉議員。 ◆2番(朝倉雅三議員) 確認されたということは、本市の水道管何か所かは存じませんが、何キロメートルになるのかも分かりませんが、それは一体、メーター数で何キロメートルぐらいになるんでしょうか。 ○議長(中村義彦議員) 中藪土木部長。   〔土木部長(中藪孝志君)登壇〕 ◎土木部長(中藪孝志君) 日本水道協会において公表されております製品名などから、問題となっております水道用資材は主に一部のバルブなどであることを確認しておりますので、延長的には少ないものと考えております。 ○議長(中村義彦議員) 朝倉議員。 ◆2番(朝倉雅三議員) バルブということは、数は幾つあるのか分かりませんけれども、バルブですから結構ポイントポイントになってくると思いますが、例えば何か今まだ分かっておりませんけれども、交換するとかいろいろな問題になってくるんでないかと思いますが、もしそうなった場合、それは一体経費的には幾らぐらいかかるものなんでしょうか。 ○議長(中村義彦議員) 中藪土木部長。   〔土木部長(中藪孝志君)登壇〕 ◎土木部長(中藪孝志君) 水道管の布設に係ります経費についてでございますが、市内で一番多く布設されております口径100ミリでの経費、これは直管、異形管、バルブ全て含めてなんですが、1キロメートル当たり約8,000万円でありまして、1メートル当たりでは約8万円となっております。 ○議長(中村義彦議員) 朝倉議員。 ◆2番(朝倉雅三議員) そうしたら、この水道管自体は対象の製品はないというお話で、バルブが対象になるということでございましたが、これ全部、この耐用年数によって、バルブも含めてですけれども、耐用年数というのは通常何年間で交換するということになると思います。それがこの塗料によって更新年数が短くなったりする場合もあるのかと思いますが、通常、そういったものの交換年数というのはどのようなものなのかなというふうに思いながらもおります。 ただ、そうなると、短くなれば水道会計含めた水道料に影響が及ぶと考えられます。そうすると、利用者の水道料金、交換が短くなれば水道料金が上がるんでないかと思いますが、そうなると本市が被る金額が必要になるかと思います。そうすると、それに対する債権保全ということが必要ではないかというふうに考えるんですが、その当該企業に対して市としてどうなのかはちょっと分かりませんが、通常、民間だと抵当権を設定して債権保全を図るということになると思うんですが、その点について市長の所見を承りたいと思います。 ○議長(中村義彦議員) 粟市長。   〔市長(粟貴章君)登壇〕 ◎市長(粟貴章君) 管路の更新年数についてでございますが、上水道資産としてのダクタイル鋳鉄管の法定耐用年数は40年とされておりますが、実際には60年から100年使用できると言われております。 ご質問の債権保全についてでございますが、今回、不適切な塗料を使用した管路の布設替えが必要となった場合は、バルブなどの製造会社が対応すべきものと思っております。このことにつきましては全国的な問題でもありますので、日本水道協会や他の水道事業体の情報収集に努めて動向を注視してまいりたいと考えております。 ○議長(中村義彦議員) 朝倉議員。 ◆2番(朝倉雅三議員) 結果が出てから、またよろしく話を進めていただきたいと思います。 次の質問に移ります。 河川をまたぐ水道管というものについてですが、先般、他県において水道橋のボルトが腐食し、水道の供給が停水する事態が発生しております。他県のように距離のある水道橋は本市にはありませんが、2年前、林口川において漏水があり、担当課にお知らせしました。本市における河川をまたぐ水道管の点検状況、また更新時期についてお伺いいたします。 ○議長(中村義彦議員) 中藪土木部長。   〔土木部長(中藪孝志君)登壇〕 ◎土木部長(中藪孝志君) 河川を横断する水道管の点検状況、更新時期についてでございますが、平成30年度に策定した野々市市上水道配水管更新・耐震化計画策定時に全箇所の点検を行い、老朽化の進んでおります10か所につきましては令和5年度までに更新していくこととしております。このうち、半数の5か所の更新が令和3年度末までに実施済みとなります。今後とも順次更新工事を進めていく予定としております。 また、先般の他県における水道管崩落事故の後、厚生労働省から点検の要請を受けておりますので、令和4年度中に市内全ての87か所の再点検を実施する予定としております。 ○議長(中村義彦議員) 朝倉議員。 ◆2番(朝倉雅三議員) 87か所頑張って令和4年中に点検のほうよろしくお願いいたしたいと思います。 続いて、のっティ・のんキーの不審者対策についてお聞きいたします。 最近、都市圏の公共交通機関において不審者による事件を耳にすることがあります。本市が運行しておりますのっティ、のんキーにおける不審者対策はどのようになっているか、伺います。対策上秘密なら答えられる範囲でお答えいただきたい。 以上です。お願いいたします。 ○議長(中村義彦議員) 浅野企画振興部長。   〔企画振興部長(浅野昇君)登壇〕 ◎企画振興部長(浅野昇君) コミュニティバスのっティ、シャトルバスのんキーのバス車内には緊急時に対応する機能を装備しており、運転席の右側にございますSOSボタンを運転士が押すことにより車外に緊急事態を知らせることができます。 具体には、バス車外の前方、側面、後方3か所の電光表示板に、通常は行き先やルートが表示されている、こういったものが「緊急事態」「警察へ通報してください」、このような表示に変わりまして、通行人などに警察へ通報をしていただくというものです。 そのほかにも、万が一の事故や災害時に備えまして非常ドアやドライブレコーダーを設置し、安全対策を行っております。 また、運行事業者であるののいちバスにおいては、年に一度、運転士を対象とした社内研修を実施し、バス車内に装備されている機器の操作確認を行うなど、緊急時に備えて初動対応訓練を行っております。 さらに、石川県警察本部などが実施をいたしますバスジャックなどの重大事態発生を想定いたしました訓練に参加をし、運転士及び運行管理者の対応、車内の安全確保、車外への緊急連絡体制の確認を行っております。 今後も利用者が安心して乗車できるよう、しっかりと安全対策に努めてまいりたいと思っております。 ○議長(中村義彦議員) 朝倉議員。 ◆2番(朝倉雅三議員) 分かりました。頑張ってやってください。 以上です。終わります。 ○議長(中村義彦議員) 3番、小堀孝史議員。   〔3番(小堀孝史議員)登壇〕 ◆3番(小堀孝史議員) 私は、野々市フォーラムの小堀孝史です。通告に従い一般質問をいたします。 質問は、地球温暖化対策についてとヤングケアラーの対応についての2項目であります。 最初に、地球温暖化対策についてお伺いします。 地球が宇宙空間に逃がそうとするエネルギーの一部を二酸化炭素などの温室効果ガスが吸収し、地表面に再放出することで地球の平均気温を保っています。地球温暖化は、地球の人為的な活動により温室効果ガスが大気中に大量に放出され、地球全体の気温が上昇する現象です。このまま温暖化が進めば人類の存続を脅かすことになり、地球温暖化は予断を許さない状況です。 近年、地球温暖化による地球環境の破壊により、私たちの身近な生活の中にも様々な異常現象が起きています。環境破壊の原因となっている温室効果ガスの減少に向けて取り組むことが地球全体の重要な課題となっています。 そのため、地球温暖化対策推進法に規定されている7種類の温室効果ガスのうち、最も影響が大きい二酸化炭素を2050年までに排出量と吸収量のバランスを取って実質ゼロとする脱炭素社会を地球全体で目指しています。 これまでの世界的な動きは、2015年のCOP21で合意されたパリ協定で地球温暖化対策の国際的枠組みが示されました。具体的には、「世界の平均気温上昇を産業革命以前に比べて2℃より十分低く保ち、1.5℃に抑える努力をする」ことを長期目標としています。このため、できる限り早く世界の温室効果ガス排出量をピークアウトし、21世紀後半には温室効果ガス排出量と森林などによる吸収量のバランスを取ることを努力目標とすることも規定されました。このため、各国は2030年までに国ごとの削減目標を自主的に設定して、全世界的な規模で様々な具体的な対策に取り組んでいます。 しかしながら、これまでは途上国の産業発展による影響もあり十分な効果が得られずに、平均気温は上昇を続けています。したがって、地球温暖化の深刻な影響が出始めており、海面水位の上昇や気候変動による豪雨や熱波、大規模な水害や山火事などが各地で発生しています。 また、パリ協定で設定された「産業革命前(1880年)に比べて2℃以下に抑える」としているこの2℃が人間と自然が共存できる限界ラインとされており、これ以上の温暖化は大型台風の頻発や伝染病の蔓延、水不足、食料不足などとさらに深刻化すると言われています。 日本では、2020年10月、当時の首相が「2050年を目途に温室効果ガスを全体としてゼロにする」という脱炭素社会への所信表明をしました。そして、2021年4月時点で「2050年までに二酸化炭素CO2を排出量実質ゼロ」とするゼロカーボンシティの取組を多くの自治体が表明しています。 本市では、庁舎及び公共施設全般の温室効果ガス削減目標を設定した地球温暖化対策実行計画(事務事業編)と市域から排出される温室効果ガスを削減するための地球温暖化対策実行計画(区域施策編)を策定しています。 事務事業編の計画では、施設ごとの削減目標、削減に向けた具体的な取組、進捗把握に関する事項など細かく記載され、基準年度は平成20年度とし、実行計画の目標年度を平成33年度(令和3年度)としています。 そこで伺います。目標最終年度の令和3年度が過ぎようとしていますが、今後、いつまでにどのような目標にするか、設定の考え方について伺います。 ○議長(中村義彦議員) 中田総務部長。   〔総務部長(中田八千代君)登壇〕
    ◎総務部長(中田八千代君) 地球温暖化対策実行計画の事務事業編は、地球温暖化対策の推進に関する法律に基づき策定するもので、市の事務事業に係る温室効果ガスの排出量の削減目標の実現に向けて様々な取組を行い、地球温暖化対策の推進を図ることを目的としております。 本市の地球温暖化対策実行計画の事務事業編は、平成22年度から令和3年度までの12年間を計画期間と設定し、これまで取組を実践してきたところでございます。 国は、一昨年10月に「2050年カーボンニュートラル宣言」をし、2030年度までに2013年度比で国全体として46%削減する目標を掲げております。このことから、次期の計画につきましては上位計画である野々市市第二次総合計画との整合性を図るため、計画期間を令和4年度(2022年度)から令和13年度(2031年度)までの10年間とし、温室効果ガスのさらなる削減に向けて国の目標に準じた目標とするよう検討したいと思っております。 ○議長(中村義彦議員) 小堀議員。 ◆3番(小堀孝史議員) ありがとうございました。 本市における令和元年度の温室効果ガス排出量の結果報告では、基準年度(平成20年)と比較して8.5%の増加となっています。また、電気使用量は計画の中間年度とした平成27年度の実績値は中間目標を達成しておりません。これは、本市が人口増加を続けていることと原発事故を受けて原子力発電所が停止したため、必要となる電源が火力発電に依存し、使用量算出に必要な電気の排出係数が大幅に増加したためとなっています。 そこで伺います。本市の地球温暖化対策実行計画(事務事業編)における二酸化炭素の排出抑制のために、車両から出る排気ガス削減に向けてこれまでの実施内容及び今後の取組について伺います。 ○議長(中村義彦議員) 中田総務部長。   〔総務部長(中田八千代君)登壇〕 ◎総務部長(中田八千代君) 公用車の車両から排出される温室効果ガスの排出量の削減結果は、平成20年度を基準年度として、令和元年度では32.9%のマイナスとなっております。これまでの公用車燃料使用量の削減の取組では、職員に対し急発進や急加速などをしないエコドライブ運転を徹底させるほか、公用車に環境負荷の少ないハイブリッド車を段階的に導入してまいりました。 今後につきましても、エコドライブ運転の徹底とハイブリッド車の導入に加え、電気自動車やプラグインハイブリッド車などの環境に優しい車の導入についても検討してまいりたいと考えております。 ○議長(中村義彦議員) 小堀議員。 ◆3番(小堀孝史議員) また継続して取り組んでいただきたいというふうに思います。 地球温暖化を抑制するため温室効果ガスの削減は、先ほど言いましたように地球全体にとって最も重要な問題です。2015年、国連サミットで採択されたSDGs(持続可能な開発目標)17項目として、2015年から2030年までの15年間の目標としています。特に地球温暖化対策として関係あるのは、13番、気候変動に具体策を、14番、海の豊かさ、15番、陸の豊かさがあります。 SDGsでの目標は2030年までの15年としていますが、「2050年までに温室効果ガス実質ゼロ」に向けて、脱炭素社会への道のりは2030年がリミットであり、将来にツケを残さないための今からの10年間が特に大切であると言われています。 そこで伺います。本市は、これまでSDGsの推進に多くの企業と連携協定を締結しています。その内容に地球温暖化対策を含んでいると思いますが、地球温暖化対策の検討が進められている企業がありましたら伺います。 ○議長(中村義彦議員) 中田総務部長。   〔総務部長(中田八千代君)登壇〕 ◎総務部長(中田八千代君) 本市では、これまでに持続可能な社会の実現に寄与することを目的として、企業及び大学と5件の持続可能な開発目標、SDGsの推進に関する連携協定を締結しているところでございます。 それぞれの協定の内容といたしましては、環境エネルギーに関することや、SDGsの推進に向けた教育及び学習の支援に関することなどを盛り込んだものとしております。 現時点で具体的に企画されているものはございませんが、締結した企業の一つである北陸電力株式会社が電気・科学への関心を深めるためのエネルギーに関する教育支援活動に取り組んでいると伺っております。 地球温暖化に関する環境教育や啓発を実施する中で専門的知見をお持ちの企業と連携させていただければ、事業効果の高まりとSDGsの推進につながると期待しているところでございます。 ○議長(中村義彦議員) 小堀議員。 ◆3番(小堀孝史議員) ありがとうございました。 地球温暖化対策は市民全体で取り組む必要があり、本市として、市民、事業者、市それぞれが地球温暖化問題への認識を深め、各主体の創意工夫を生かした取組や各主体間で連携した取組が必要です。 本市の実行計画(区域施策編)では、事業者は省エネ型機器の導入、商品包装の簡素化、ばら売りなどの少量販売、資源ごみの分別による廃棄物処理量の削減などについて取り組むとしています。 そこで伺います。実行計画(区域施策編)において、市の取組は省エネ情報の発信、環境教育などを通した啓発、実行計画(事務事業編)で定めた事項の徹底としていますが、各企業が取組しやすいようにするため、具体的にどのような支援を行っているか伺います。 ○議長(中村義彦議員) 中田総務部長。   〔総務部長(中田八千代君)登壇〕 ◎総務部長(中田八千代君) 地球温暖化対策は、市民、事業者、行政の三者がそれぞれの責務を全うし、一体となって取り組むことが必要不可欠であり、大変重要なことであると考えております。 市と事業者との連携についてでございますが、廃棄物の減量化及び適正処理等に関する条例に基づき、大規模な店舗などの事業者に対し、毎年事業系廃棄物の減量化に関する計画書を提出していただくなどごみの減量化の推進に努めていただいているところでございます。 また、市内飲食店に対しましては、食品ロスの削減や廃棄物の減量などのチラシによる啓発を行ってきております。 このように事業者が主体となり、地球温暖化対策に取り組んでいただくことが肝要であると考えており、本市といたしましては必要な情報発信を行い、市民、事業者と連携を図ることで計画を進めてまいりたいと思っております。 ○議長(中村義彦議員) 小堀議員。 ◆3番(小堀孝史議員) いろんな機会を捉まえて、また対策なり声かけのほうをよろしくお願いしたいというふうに思います。 一方、実行計画(区域施策編)において、市民は家庭での消費エネルギーの節約、省エネ型家電の導入、再生可能エネルギー発電中心の電気事業者を選択、太陽光発電など再生可能エネルギーの導入、リデュース・リユース・リサイクルの3Rを心がけた生活、エコドライブの励行、公共交通機関の利用などに取り組むとしています。 この中で、家庭生活からのごみと関係が深いとされていることにマイクロプラスチックによる海洋汚染があります。これはまちに捨てられたビニール袋やペットボトルなどのプラスチック製品が側溝などから川を伝って海へ流出し、紫外線による劣化や波の作用により破砕されて5ミリ以下のマイクロサイズになったものです。これは、マイクロプラスチックには2種類あるうちの人為的な原因によるマイクロプラスチックです。 もう一方は、ごしごし洗う洗顔剤や歯磨き粉に含まれるマイクロビーズなどで、これらが毎年多量に海へ流れ込んでいます。製品の成分をチェックして、ポリエチレンやコポリマーなどの表示のないものや天然由来の商品を選ぶことが対策となります。 そこで伺います。マイクロプラスチックによる海洋汚染に対して、現在市民が取り組んでいる家庭ごみの分別を徹底して、プラスチックの使い捨て商品を使わず、ポイ捨てを絶対にしない意識の醸成。一方、洗顔剤などは環境汚染につながる成分を含む商品は購入しないなどの身近な対策に取り組む必要があると考えますが、所見を伺います。 ○議長(中村義彦議員) 粟市長。   〔市長(粟貴章君)登壇〕 ◎市長(粟貴章君) 昨今のマイクロプラスチックによる海洋汚染問題は、世界を挙げて取り組まなければならない喫緊の課題であります。 本市におけるこれまでの取組といたしましては、昨年12月に情報交流館カメリアのギャラリーにおいて、海岸愛護運動を行うクリーン・ビーチいしかわと連携し、市民向けの啓発の一環として実際に海岸に漂着したプラスチックごみなどを展示した「漂流物展」を実施したところでございます。 また、平成9年にポイ捨てなど廃棄物の散乱を抑制することを規定した環境美化推進条例を県内に先駆けて制定いたしております。 これを契機に、当時の野々市町議会においても「美しいまちづくり宣言」を決議されており、ポイ捨てに関しては継続して事業を実施していることで市民の皆様によって美しいまちを守っていただいております。 その他ごみの分別やリサイクルの推進につきましても、ご家庭や町内会などの地域、事業者に対しての啓発活動を実施し、ごみ減量の意識醸成を図ってまいりました。 議員お話しの環境汚染につながる成分を含む商品を購入しないといった行動は、倫理的消費、エシカル消費と呼ばれるようで、このような行動が少しずつですが広がりつつあるのではないかと感じているところでございます。 一人一人が環境について考え、行動する、そういったことが特別なことではなく、当たり前の社会となることが重要であると思っているところでございます。 ○議長(中村義彦議員) 小堀議員。 ◆3番(小堀孝史議員) 今ほどありましたように、本市はコンパクトな地形であり、近くに山、大きな川がなく、海にも接していません。脱炭素社会に向けて様々な取組を実施していく必要があると思います。 次に、市民活動において食事は最も重要な営みであり、食品ロスの削減は、先ほどありましたけれども、家庭と各企業の双方の取組が重要になっています。 食品ロスは全国で年間570万トンもの量が発生しています。このような状況を鑑み、平成28年10月に全国245の自治体によって全国おいしい食べきり運動ネットワーク協議会が設立され、本市もこの協議会に参加しています。 本市では、「おいしく残さず食べきろう!運動」として食品ロスを減らすために取組を展開してきました。具体的には、宴会での食品ロスを減らすべく宴会5箇条にまとめ、1つ、まずは適量注文、2つ、幹事さんから「おいしく食べきろう!」の声かけ、3つ、開始30分、終了10分は席を立たずにしっかり食べ切る「食べきりタイム」(30・10運動)、4つ、食べきれない料理は仲間で分け合おう、5つ、それでも、食べきれなかった料理は、お店の方に確認して持ち帰ろう。以上、5項目で協力を呼びかけてきました。 最近では、コロナ禍において宴会の開催も珍しくなっていますが、以前の取組内容が自然に浸透していると感じています。 そこで伺います。本市として2018年以降に取り組んできたこの宴会5箇条における呼びかけなど、取組に対する評価及び今後に向けた考えについて伺います。 ○議長(中村義彦議員) 中田総務部長。   〔総務部長(中田八千代君)登壇〕 ◎総務部長(中田八千代君) 食品ロスの削減は、流通に係る環境負荷の軽減や焼却する廃棄物を減らすことで二酸化炭素の排出を抑制することにつながるため、地球温暖化対策の一つであると位置づけられております。 本市での食品ロス削減の取組といたしましては、県が実施している食品ロス削減に取り組む県内の飲食店などを登録する「美味しいいしかわ食べきり協力店」の周知のほか、食べ残しを減らす様々な取組についても広報やえふえむ・エヌ・ワンの放送などで紹介してきております。 議員ご質問の宴会5箇条における呼びかけは、食品ロスの削減に非常に効果的な取組であると考えており、市民や事業者に向けて市のホームページで啓発を行っているところでございます。 新型コロナウイルスの影響により大人数での飲食の自粛が続いておりますが、コロナが収束し以前のように宴会を楽しめる環境になったときには、宴会5箇条についても継続して呼びかけていきたいと思っております。 ○議長(中村義彦議員) 小堀議員。 ◆3番(小堀孝史議員) また継続して取組よろしくお願いします。 一方で、近年、家庭で余った食品を持ち寄り、寄付された食品を福祉施設などに提供するフードドライブがあります。 そこで伺います。本市におけるフードドライブの取組状況と今後に向けた所見についてお伺いします。 ○議長(中村義彦議員) 粟市長。   〔市長(粟貴章君)登壇〕 ◎市長(粟貴章君) 各家庭で余剰となっている乾麺やレトルト食品などの提供をお願いするフードドライブの取組についてでありますが、本市では、令和2年度より市社会福祉協議会と共催で実施をいたしております。 特に食料品募集の強化期間には、「「もったいない」を「ありがとう」に」のスローガンの下、市の職員にも食料品の提供を呼びかけてまいりました。こうした皆さんの善意でお寄せいただいた食料品は、これまで10回実施いたしましたフードパントリーにおいて、独り親世帯など997名の方へお渡しすることができました。 また、昨年10月に市内18の社会福祉法人の方のご賛同をいただき設立いたしました野々市市社会福祉法人連絡会においても、連絡会の最初の共同事業として各法人でフードドライブのお取組をいただきました。 参加された法人保育園の方からは、保護者が子どもに対し、食事を残さず食べることの大切さと助け合いの気持ちを伝える大変よい機会となっており、法人連絡会として令和4年度もフードドライブに取り組みたいとのご意見もいただいております。 この3月には、市内の企業においても職場でフードドライブのお取組をいただき、集まった食料品を市へご寄付をいただけるとのお話も伺っております。 本市といたしましても、それぞれのご家庭や企業を挙げてのこうしたフードドライブの普及を通じ、引き続き食品ロスの削減と助け合いの地域づくりに努めてまいりたいと考えております。 ○議長(中村義彦議員) 小堀議員。 ◆3番(小堀孝史議員) 地球上で人類が今置かれている状況を深く認識して、当面、2030年までの10年間にそれぞれの立場で、環境で身近にできることを早急に取り組むことが急務であると考えます。これをお伝えしまして、地球温暖化問題に対する質問は終了します。 次に、ヤングケアラーの対応について伺います。 石川県は、新年度、ヤングケアラーの実態調査を実施すると報道されました。ヤングケアラーは、病気や障害を抱える親や祖父母、きょうだいなどの介護や世話を担う18歳未満の子どもをいいます。 この本人や家族に自覚がなく、必要な支援が行き届いていないため、調査で県内の状況を把握し、早期支援につなげるために行います。調査は、県内の小学6年生、中学2年生、高校2年生の計3万人に実施します。 政府は、令和3年に厚生労働省と文部科学省がヤングケアラーに関する調査を実施し、全国の中高生で約1万3,000人から回答を得た結果を公表しています。調査では、「世話をしている」と回答したのが中学生で5.7%、高校生で4.1%であり、世話をしている頻度は中高生の約6割がほぼ毎日で、約5割が3時間以上です。また、世話をしている家族の内訳は、きょうだいが一番多く、中学生でも6割を占めています。その中で不便を感じていることは、「宿題など勉強する時間と自分の時間がない」が約70%を超えています。 この調査結果により、ヤングケアラーとされている中高生の6割以上が誰にも相談したことがなく、問題が表面化しないで孤立化する傾向が多いとされています。 本市では、以上のような調査結果を受けて過去の定例会で3人の議員が質問しておりまして、その答弁としてヤングケアラーの実態数については、令和2年度では「市内に該当する子どもはいませんでした」、また令和3年度では「実態調査について実施する予定はございません」との答弁をいただいております。 これまで述べてきたように、家族の世話をしている児童生徒が存在すると孤立化して悩んでいることが危惧されます。周囲の理解が得られない状態で放置されると、ひきこもりやいじめ、不登校へと発展する危険性があります。今回は石川県全体で調査することになり、現在、検討中とのことですが、今後、県と十分連携を図り、児童生徒に負担がかからないように注意して実施願いたいと思います。 具体的には、調査時及び結果の集計、分析が進む段階で対象者の立場、環境に配慮するとともに、周囲から好奇の眼差しで注目の的とならないように、事態が対象者のいじめにまで発展しないように十分注意して取り組むことが重要です。 今回、県の方針では、市町の福祉職員や教員を対象とした研修を行い、対応マニュアルや支援のポイントなどを共有するとしています。本市も独自に知恵を出し合い、対象者が独り悩むことがないように、きめ細やかな支援と関係部署が連携して対応できるような体制づくりをお願いしたいと思います。 そこで伺います。今回、県が実施する実態調査に向けての本市の基本的な考えを伺います。 ○議長(中村義彦議員) 大久保教育長。   〔教育長(大久保邦彦君)登壇〕 ◎教育長(大久保邦彦君) 本年、令和4年1月26日に、石川県が令和4年度の当初予算主要事業説明の中で、新規事業の一つとしてヤングケアラーへの支援を掲げ、石川県内の実態調査を実施すること、このことについては伺っております。 ヤングケアラーへの対応は、児童虐待等と同様に、早期発見と早期支援が大切であると思っております。 保護者以外の大人で毎日の子どもの変化に一番気づきやすいのは、学校でクラス担任を中心とした教職員であることは間違いございません。 市が設置いたしております児童福祉関係者や保健医療関係者、そして教育関係者などが構成員となっております要保護児童対策地域協議会と、これまで以上に連携を図り、また情報の集約や子どものニーズの把握、そして適切な支援に速やかにつなげていくことが大切であると考えております。 石川県が実施する調査等については、まだ具体的な内容や時期についてはお聞きしておりませんが、積極的に協力してまいりたいと考えております。 ○議長(中村義彦議員) 小堀議員。 ◆3番(小堀孝史議員) ありがとうございました。 今後、十分調整していただいて実施よろしくお願いしたいというふうに思います。 今後、その実態が明らかになった後は、対象者がどの程度の制約を感じて悩んでいるか慎重に内容を検討していただき、事態が少しでも好転するように関係者の連携、きめ細かい対応をお願いいたしたいというふうに思います。 以上で私の一般質問を終わります。 ありがとうございました。      ----------------------------- △休憩 ○議長(中村義彦議員) この際、暫時休憩いたします。再開は午後1時といたします。  午後0時06分休憩      ----------------------------- △再開   午後1時00分再開 ○副議長(北村大助議員) 休憩前に引き続き会議を開きます。      ----------------------------- △一般質問(続) ○副議長(北村大助議員) 11番、辻信行議員。   〔11番(辻信行議員)登壇〕 ◆11番(辻信行議員) 野々市フォーラムの辻信行でございます。よろしくお願いいたします。 コロナウイルス感染者数は1月に入ってから全国で感染拡大に歯止めがかからず、2月上旬にピークを迎えたと思われましたが、オミクロン株への置き換わり、感染状況が悪化する可能性があるとしてまん延防止等重点措置が3月6日まで延長され、さらに21日まで延長されました。 コロナウイルス感染症の収束がまだまだ見えない状況であります。ウイズコロナの状況での経済活動回復速度に今年度こそは期待したいと思います。 それでは、通告に従い質問をいたします。 平成27年度から施行されたののいち創生総合戦略について、また第2期ののいち創生総合戦略の基本戦略1「しごとを創る~野々市らしい産業の創出~」についてお伺いいたします。 第2期ののいち創生総合戦略に当たっての市長の巻頭のお言葉で、ののいち創生総合戦略により、「旧北国街道の界隈は、江戸時代に宿場町として栄え、人や物が行き交い、にぎわいがあふれていた様子を彷彿とさせる、活気溢れる様子が見受けられます。一方、これまでの創生により、求められる役割、果たすべき新たな役割が大きく変わってきています。(中略)このままでは、今と同じような当市の賑わいと活力を維持することが困難となることも懸念されます。新たな創生による月日を積み重ねるため、「継続を力」にする姿勢で、これまでの地方創生の取り組みをより一層充実・強化し「ののいち創生」を推進してまいります。」と記されております。 昨年9月議会において質問をいたしましたときには、「令和6年度までの5年間の計画であり、起業・創業のための相談件数は5年間の目標値として250件、令和2年度は79件の相談があり、また実際の創業につながったものについては、創業支援により起業されました人数を5年間の目標値として150名と設定しておりますが、2年度は31名の方々が起業することができました。」、このようなご答弁をいただきました。 昨年11月、市制施行10周年記念誌には、起業、創業の活発度合いを表す創業比率は県内屈指で、特に飲食店や美容室の出店が多く見られますとなっていますが、私は、飲食業、サービス業以外の業種は創業時において販路開拓が非常に難しいところがあるかと思います。事業内容のPRや販路拡大のため、初めてホームページを開設する作成費用の一部の補助や知的財産権取得の補助等ができないか。野々市ブランドの認証、また地域金融機関の支援の中にその業種に合った企業の紹介ができないか。ふるさと納税を活用した起業家支援に乗り出すとの報道もありましたが、多方面からの支援がないと起業家への願望があっても販売活路がないとなかなか踏み出せません。 創生総合戦略は中期的な展望でありますが、現時点での成果等を含めた市長の所見をお聞かせください。 ○副議長(北村大助議員) 粟市長。   〔市長(粟貴章君)登壇〕 ◎市長(粟貴章君) 第2期ののいち創生総合戦略は、「しごと」を主軸とした「まち」と「ひと」の好循環により、「暮らしやすいまち」としての魅力を高め、「選ばれるまち」であり続けるためのまちづくりを戦略的に推進していくことを目的として策定をいたしました。 本市の産業は、人口規模の影響を受けやすい第3次産業が主力であることから、いずれ人口がピークアウトを迎えることを見据え、次世代を担う新たな産業の創出や地域産業の活性化を図る必要があるものと考えております。 第2期ののいち創生総合戦略の現時点での具体的な成果という点で申し上げますと、本社機能、研究機関の本市への移転数を令和6年度までの5年間の目標値として2社と設定しており、令和3年度に1件の実績がございました。 また、野々市ブランド認定品数を9品目と設定しており、令和2年度時点で5品目を認定させていただきました。 議員お話しの地域金融機関の支援という点で申し上げますと、創業支援ネットワークの中で個別の案件ごとに支援をいただきながら、市ではシェアオフィス、シェアキッチン等の創業支援施設の設置や、創業セミナーの開催、販路拡大につながる広報活動への支援など、創業者や事業者に向けた様々な支援を行っているところであります。 私は、社会環境が絶えず変化する中において様々な取組を積極的に進めていくことが新たな産業の芽を育み、地域産業を下支えする原動力になると考えております。今後も地域や大学等のステークホルダーと連携しながら、様々な取組を進め、「選ばれるまち」を目指してまいりたいと思っております。 ○副議長(北村大助議員) 辻信行議員。 ◆11番(辻信行議員) これからもぜひとも新しい企業を立ち上げるにおいて、様々な支援をしていっていただきたいなと思っております。特にふるさと納税を活用した起業家支援にも乗り出すという報道もございましたので、いろんな角度からこれからも創業支援に向けての支援をお願いしていただきたいと思います。 次の質問に移ります。 創業支援等事業計画についてであります。 概要には、「野々市市では「ののいち創生総合戦略」において、創業希望者に対する支援を行うこととしており、平成28年6月に「野々市市創業支援ネットワーク」を結成し、地域一体となった創業支援体制を構築した。平成28年10月から令和8年3月にかけて、創業希望者に対して、野々市市創業支援ネットワークの参画機関や連携機関と連携・協力を図りながら創業支援を行う。」となっております。年間目標数では、創業支援対象者数100件、創業者数45件となっておりますが、その成果をお聞きいたします。 ○副議長(北村大助議員) 浅野企画振興部長。   〔企画振興部長(浅野昇君)登壇〕 ◎企画振興部長(浅野昇君) 野々市市創業支援ネットワークの創業支援等事業計画に基づく創業者の実績についてお答えをいたします。 まず、創業支援の対象者数については令和元年度で108件、令和2年度で79件、また創業者の数では令和元年度で37件、令和2年度で32件となっております。 令和2年度においては、いずれも目標値を下回る結果となっておりますが、新型コロナウイルス感染症の拡大によります経済活動の停滞が影響しているものと分析をしております。 ○副議長(北村大助議員) 辻信行議員。 ◆11番(辻信行議員) ありがとうございます。 創業支援、そして創業することと起業することとの若干意味合いの違いがあるかもしれませんが、いずれにしろ、私の一番思うのは、何か企業を立ち上げたいというのでサービス業、飲食業の起業と、私の思う創業というのはもっと違った意味での大きな工場を造るとか工場を立ち上げるとかっていうのを私の中では創業という考えで、いずれにしましてもこれからの若い人たちが新しいビジネスなり何なり、既存の企業なりを立ち上げるには大きなエネルギーと支援を、金銭的なもの、そういった意味において、私はそういうやる気のある起業家には野々市ブランドとしての認証なり、知的財産権をするための補助なりと起業、創業を含めていろんな面でこれからもぜひとも支援をしていっていただきたいと思っております。ありがとうございます。 次の質問に移ります。 地方創生の成功例で、クリエーティブな人材を誘致する驚異の創造的過疎の地域づくりとして徳島県神山町が言われていますが、1月22日の新聞報道で、東京を中心に活動する20代から30代のクリエーター18人が休暇と併用して旅先で仕事をするワーケーションで約2週間金沢に滞在したと。金沢市では今年の冬からワーケーション補助制度を設け、宿泊費、コワーキングスペース使用料を補助している。1人1泊当たり半額(上限5,000円)、連続5泊まで補助し、市外の企業やその従業員が対象となる。一方で、今回のクリエーターたちのような個人事業主の場合は要件に当てはまらず、補助の対象にならない。1人に対する補助の在り方が今後の課題となりそうだとのこのような内容でございました。 仕事と休暇(ワークとバケーション)を兼ねたワーケーションで、若いクリエーター達が気軽に集まるような魅力的な環境は本市には十分あると思います。クリエーティブ人材を誘致することができるかが地方創生のキーワードではないかと私は考えております。本市においてもこのような補助制度を取り入れてはいかがでしょうか、お伺いいたします。 ○副議長(北村大助議員) 粟市長。   〔市長(粟貴章君)登壇〕 ◎市長(粟貴章君) 新型コロナウイルス感染症の影響により、働き方に対する意識と行動に変化が見られました。地方で、休暇を楽しみながら仕事をする新しい働き方、ワーケーションもこうした変化の一つであると思っております。 一方、市内でのワーケーションを推進するためには、ビジネスニーズに対応したワーキングスペースの確保という課題がございます。まずはこうした環境の整備ができないか。例えば本市が設置いたしておりますシェアードオフィスなどのオフィススペースをワーキングスペースとして活用することも一つの方法であると思っておりますので、今後研究をしてまいりたいと考えております。 ○副議長(北村大助議員) 辻信行議員。 ◆11番(辻信行議員) ぜひとも本市にそういったワーケーションができるような環境づくりに真剣に取り組んでいただきたいなと思っております。ありがとうございます。 次の質問に移ります。 本市において年間の催事に、春の椿まつりに始まり、夏の虫送り、じょんからまつり、秋のじょんからの里マラソン大会等ございますが、冬の催事がないように思います。 そこで、冬場の観光客をもてなす郷土料理を市からの市民提案型事業に課題を提供し、観光物産協会と共同で冬季間限定のイベントを考えてはどうでしょうか、お伺いいたします。 ○副議長(北村大助議員) 浅野企画振興部長。   〔企画振興部長(浅野昇君)登壇〕 ◎企画振興部長(浅野昇君) 市観光物産協会と共同で冬季限定のイベントを考えてはどうかとのご提案をいただきました。 本市では、市観光物産協会を中心として、にぎわいを創出するための様々なイベントやマルシェを行っており、冬の季節におきましても本市を訪れる方々が色鮮やかな光で温かく迎えるののいちGENKIイルミネーションプロジェクトを開催するなど、本市への誘客の推進に地道に取り組んでいただいております。 今後も引き続き野々市らしい、冬の風物詩となるようなイベントを開催できないか、議員ご提案の点も含めまして市観光物産協会と一緒に考えてまいりたいと思っております。 ○副議長(北村大助議員) 辻信行議員。 ◆11番(辻信行議員) ありがとうございます。 ぜひとも地道にそういったこともやっておられるとのことでございますが、冬のときに、特に私のイメージとしては1月末から2月にかけてのときに野々市独特の食べ物、鍋物といいますか、そういった振る舞いを、新しくお酒も「猩々」も出ることですから、地元のワインなりお酒なりを絡めた、また特産のキウイなり、そういったものも特産物の食物と飲み物と兼ねて、あったかい食べ物を提供するということも、野々市の一つの春の椿まつり、秋のじょんから、冬場の郷土料理といいますか、そういったこともぜひ考えていっていただきたいなと思っております。ありがとうございます。 次の質問に移ります。 住宅火災では毎年約1,000人が死亡し、その理由の多くが逃げ遅れであり、犠牲者の7割が65歳以上の高齢者となっています。その中でも就寝時間帯の被害が多く、火災警報器は火災の早期発見、消火及び避難につながり、命や財産を守るのに有効であります。総務省消防庁は、設置しない場合に比べて焼損面積や損害額はおおむね半減、死者も約4割減に抑えられていると分析しています。最近、県内においても住宅火災の死亡者が多く出ているように感じます。2008年以降は既存住宅でも設置が義務化されましたが、火災警報器の電池対応はおおむね10年くらいと言われていましたが、その期限が来ている現在、改めて市民への警告を促すべきと考えますが、市の考えをお伺いいたします。 ○副議長(北村大助議員) 中田総務部長。   〔総務部長(中田八千代君)登壇〕 ◎総務部長(中田八千代君) 2008年(平成20年)6月に全ての住宅における住宅用火災警報器の設置が義務化されており、既に13年余りが経過しております。住宅用火災警報器に内蔵されている電池の交換の目安は約10年と言われており、電池を交換しないことよる未作動を防止するため、広報お知らせ版で火災予防運動の期間などに併せて年3回程度の頻度で住宅用火災警報器の点検や電池交換などについて周知しているところでございます。 住宅用火災警報器は、火災による犠牲者を減らすための有効な手段でありますので、今後とも白山野々市広域消防本部と連携しながら、継続的に住宅用火災警報器の必要性などについて広報、ホームページなどで広く市民の皆さんに周知してまいりたいと思っております。 ○副議長(北村大助議員) 辻信行議員。 ◆11番(辻信行議員) ありがとうございました。 以上で私の質問を終わります。 ○副議長(北村大助議員) 14番、大東和美議員。   〔14番(大東和美議員)登壇〕 ◆14番(大東和美議員) 通告に従い、一般質問を行います。 野々市市地球温暖化対策実行計画について。 野々市市では、第1次野々市市地球温暖化対策実行計画が令和3年度(平成33年度)で終了になります。新年度には新しい計画の下、取組がスタートします。 この計画では、平成20年度を基準に平成33年度の二酸化炭素排出量を10%削減することを目標に取り組まれていますが、スタート時の平成21年度、22年度は順調に下がっていましたが、23年度に大きく増加し、それ以降は増減を繰り返している状況が中間報告の平成27年度に公開されています。増加の要因は公共施設の増加が大きいのではないかと推測されますが、この場合の数値目標の見直しはされたのかなど、本市の取組について4点お伺いいたします。 第1次野々市市地球温暖化対策実行計画の成果はどうであったか。最終の結果は少し先になると思いますが、最新の結果を基に第1次野々市市地球温暖化対策実行計画の評価をお聞きいたします。 ○副議長(北村大助議員) 中田総務部長。   〔総務部長(中田八千代君)登壇〕 ◎総務部長(中田八千代君) 地球温暖化対策実行計画の事務事業編は、地球温暖化対策の推進に関する法律に基づき策定するもので、市の事務事業に係る温室効果ガスの排出量の削減目標の実現に向けて様々な取組を行い、地球温暖化対策の推進を図ることを目的としております。 本市の計画では、基準年度を平成20年度として、令和3年度の温室効果ガスである二酸化炭素の排出量を10%削減することを目標とし、ハード、ソフト両面での取組を実践することで排出量の削減を図ることとしております。 これまでに実践してきた取組を紹介いたしますと、ハード面では平成23年度に文化会館フォルテの空調設備を油焚式から二酸化炭素排出量の少ない電気式に更新したほか、誘導灯のLED化や高断熱複層窓化の改修工事を実施いたしました。 また、平成26年度に厨房機器や空調、給湯の熱源をオール電化とする野々市市小学校給食センターを整備し、各小学校で実施していた給食の調理を1か所の施設に集約することで効率化を図っております。 そのほか、平成28年度には御園小学校に太陽光パネルや蓄電池を設置し、再生可能エネルギーの利用促進についても実施しているところでございます。 また、ソフト面では職員一人一人の心がけによる取組としまして、冷暖房の設定温度の管理や、夏季のクールビズ期間におけるノーネクタイの励行、業務に支障がない範囲での照明器具の消灯などを実践してまいりました。 結果といたしましては、議員お話しのとおり、計画当初は順調に削減が進んでおりましたが、平成23年に発生した東日本大震災以降、原子力発電から二酸化炭素の排出量が多い火力発電に切り替わったことや、新しく大型の公共施設を整備したことも影響し、温室効果ガスの排出量削減の目標については未達成となる見込みでございます。 ○副議長(北村大助議員) 大東和美議員。 ◆14番(大東和美議員) 第1次野々市市地球温暖化対策実行計画の対象は、市が行う全ての事務事業であり、出先機関を含めた全ての組織や施設ですが、その成果をどのように次期野々市市地球温暖化対策実行計画に生かすのか、お伺いします。 公共施設の成果は、市民への啓発にも必要なことです。 ○副議長(北村大助議員) 中田総務部長。   〔総務部長(中田八千代君)登壇〕 ◎総務部長(中田八千代君) 本計画の対象となる施設の温室効果ガス排出の8割以上が電気使用に伴うものであり、この温室効果ガスの排出量については電力会社の発電方式の影響を大きく受けることとなります。 このため、本計画では温室効果ガス排出量の評価に加えてエネルギー消費量についても評価することとしており、その結果は、直近の令和元年度では基準年度である平成20年度比で8.2%減少させることができました。 次期計画におきましても、引き続きハード面による設備更新を図ることや、ソフト面の職員一人一人の取組を強化するほか、脱炭素化につながる新たな施策についても検討してまいりたいと思っております。 ○副議長(北村大助議員) 大東和美議員。 ◆14番(大東和美議員) 野々市市地球温暖化対策実行計画の区域施策編の目標と施策のポイントを伺います。 市の地球温暖化対策実行計画(区域施策編)では、市民の意識改革と行動変容による取組の強化が主たるものとなります。よって、具体的な取組が決まっているのかがポイントになります。 特に若者対策が重要。野々市市は学生や若い方が多いと思われますが、その年齢への施策の徹底は難しい面が多いと思われます。また、事業者のごみの削減、食品ロスの取組は市にとっては重要なポイントになります。 来年度からはプラスチック資源循環法がスタートします。そのほか住宅の省エネ対策の助成制度や再生可能エネルギーの活用促進もポイントになります。野々市市の取組方針と課題についてお伺いいたします。 ○副議長(北村大助議員) 中田総務部長。   〔総務部長(中田八千代君)登壇〕 ◎総務部長(中田八千代君) 地球温暖化は、人類の生存基盤に関わる重要な環境問題であり、市民、事業者、行政が一体となって取り組んでいかなければならないものであると考えております。 このことから、本市の地球温暖化対策実行計画の区域施策編では、持続可能な低炭素社会を実現するため、この三者それぞれが地球温暖化問題への認識を深め、各主体が創意工夫を生かした取組や各主体間で連携した取組を推進していくことを盛り込んでおります。 それぞれの取組の例を申し上げますと、市民の取組としましては家庭での消費エネルギーの節約や省エネ型家電の導入などを実践していただき、事業者の取組としましては省エネ型機器の導入や商品包装の簡素化などを実践していただき、市の取組としましては情報発信や環境教育などの啓発を実践することとしております。 環境保全は、どこかの世代が頑張ればいいということではなく、全ての世代の方々が一人一人が考え、みんなが行動するといった意識醸成が大事なことではないかと思いますので、引き続き地球温暖化対策の重要性について周知してまいりたいと思っております。 ○副議長(北村大助議員) 大東和美議員。 ◆14番(大東和美議員) ゼロカーボンシティの宣言について。 次期野々市市地球温暖化対策実行計画の数値目標は、いつまでに、どれだけか。 次期野々市市地球温暖化対策実行計画の目標達成のためにも市としてゼロカーボンシティの宣言は必要ではないでしょうか、お伺いいたします。 ○副議長(北村大助議員) 粟市長。   〔市長(粟貴章君)登壇〕 ◎市長(粟貴章君) 国は、一昨年10月に「2050年カーボンニュートラル宣言」をし、2030年度までに2013年度比で国全体として46%削減する目標を掲げております。 本市の次期計画におきましても、上位計画である野々市市第二次総合計画との整合性を図るため、計画期間を令和4年度(2022年度)から令和13年度(2031年度)までの10年間とし、温室効果ガスのさらなる削減に向けて、国の目標に準じた目標とするよう検討したいと考えております。 しかしながら、国の掲げる目標値を達成するためには、地道な取組だけでは困難で、再生可能エネルギーの導入などあらゆる側面からの検討が必要となり、本市だけの行動や実践だけでは乗り越えることができない大きな課題であるとも考えているところでございます。 議員ご提案の「ゼロカーボンシティ宣言」は、環境省が脱炭素社会の実現のため、自治体に向けて2050年に二酸化炭素実質排出ゼロにすることを目指す旨を表明する呼びかけをしているものでございます。 令和4年度よりスタートいたします第二次総合計画及び環境基本計画につきましても、地球温暖化対策をはじめとするSDGs達成に向けた取組を強く推進することといたしております。そのためには、市民、事業者、行政が一丸となって地球温暖化対策に向き合う姿勢が重要でありますので、本市においても2050年に二酸化炭素実質排出ゼロを目指す「ゼロカーボンシティ」の表明をさせていただきます。この宣言により、脱炭素社会の実現に向けた機運が市全体に浸透するよう、しっかりと取り組んでまいりたいと思っております。 ○副議長(北村大助議員) 大東和美議員。 ◆14番(大東和美議員) 「ゼロカーボンシティ宣言」を表明されるということで、ちょっとすいません、驚いて。ごめんなさい。市民の一人としてもなかなか協力していくのも難しい案件だなと思っておりましたので、目標に向けて地球に優しい、環境に優しい、市民でありたいと思い、次の質問に移らせていただきます。 HPVワクチン積極的勧奨再開に向けて。 子宮頸がんワクチンの勧奨について。 子宮頸がんは、子宮の入り口部分である子宮頸部にできるがんで、今も年間約1万人近くの女性が子宮頸がんにかかり、約2,800人もの女性が亡くなっています。子宮頸がんの原因であるHPVの感染を防ぐHPVワクチンは、国の2010年度からの基金事業を経て2013年に定期接種となり、小学6年生から高校1年生相当の女子は接種を希望すれば無料で接種が可能となっています。 一方で、2013年6月より国は積極的勧奨を差し控えるとしたため、多くの自治体が対象者への通知をやめてしまい、基金事業の際に7割近くあった接種率が1%未満にまで激減しておりました。 国は、令和2年10月と令和3年1月の二度にわたりヒトパピローマウイルス感染症の定期接種の対応及び対象者等への周知について通知を発出し、全国の自治体に対しHPV定期接種対象者へ情報提供の徹底を求めました。 そこで、まず令和2年10月以降の本市の対応とその結果について伺います。 令和2年10月に国から対象者への情報提供に関する指示がありましたが、その指示後にどういう対応をされたのでしょうか。いつ、どの学年に、どんな方法で通知されたのか、お伺いいたします。 ○副議長(北村大助議員) 堤健康福祉部長。   〔健康福祉部長(堤喜一君)登壇〕 ◎健康福祉部長(堤喜一君) 令和2年10月9日付で、厚生労働省から子宮頸がんワクチン、いわゆるHPVワクチンについて、対象者に個別通知で情報提供するよう通知がございました。このことを受けまして、本市では、昨年、令和3年4月に小学6年生から高校1年生の学年に当たる11歳から16歳までの女子約1,300人に対して厚生労働省が作成したリーフレットを送付し、ワクチンの効果とリスク、希望者には公費でワクチン接種ができることなどをお知らせしております。 ○副議長(北村大助議員) 大東和美議員。 ◆14番(大東和美議員) その結果ではありますが、本市における通知を実施した世代の令和3年度の接種及び通知未実施であった令和2年度の同対象者の接種についてお伺いします。接種者数について掌握されているようでしたらお伺いいたします。 ○副議長(北村大助議員) 堤健康福祉部長。   〔健康福祉部長(堤喜一君)登壇〕 ◎健康福祉部長(堤喜一君) 接種者数についてですが、個別通知をする前と個別通知をした後の比較でございますが、4月から12月までのデータで比較いたしますと、令和2年は延べ21人、令和3年は延べ142人となり、個別通知をしたことにより121人増加いたしました。 ○副議長(北村大助議員) 大東和美議員。 ◆14番(大東和美議員) 国からの急な指示だったにもかかわらず、市民に不利益が生じないよう迅速に対応いただき、ありがとうございます。前年度より接種者が増えたのは、郵送による個別通知の成果だと思います。正しく判断するための公的な情報が届けられたことで、その情報を基に接種したいと思っていた人が接種できたことは大変大きな一歩です。 一方で、接種率は積極的勧奨を差し控え前と比較して、いまだかなり低い接種にとどまっています。今回の通知は積極的勧奨として接種をお勧めする内容ではなかったため、通知を受け取った人の多くが迷ってしまったのも一因ではないかと思います。 これまで産婦人科学会や小児科学会などの専門家、国会議員連盟や医療者有志の団体からの要望や、接種機会を逃した市民らの署名などHPVワクチンの積極的勧奨再開を求める動きが非常に大きくなってきておりました。そして、昨年11月26日に厚生労働省は、令和4年度から積極的勧奨を再開することを決定しました。積極的勧奨再開の趣旨を踏まえ、これまで個別通知をしていた世代も含めた全対象者に対し、国の方針が変わったこと及び積極的に接種をお勧めする旨の分かりやすい訂正案内を速やかに郵送による通知でお届けするべきと考えます。 今後の情報提供の方法について、どのような方法で周知する予定でしょうか。令和4年度の周知対象、周知方法についてお伺いします。 ○副議長(北村大助議員) 堤健康福祉部長。   〔健康福祉部長(堤喜一君)登壇〕 ◎健康福祉部長(堤喜一君) 今後の情報提供につきましては、令和4年度中に定期接種の対象となります小学6年生から高校1年生の学年に当たる11歳から16歳までの女子に対し、今年の3月下旬--今月ですけれども--に個別通知を行う予定でただいま準備を進めております。 ○副議長(北村大助議員) 大東和美議員。 ◆14番(大東和美議員) 勧奨再開とともに全対象者にしっかり郵送通知していただけるとのこと、ありがとうございます。これまで国の積極的勧奨差し控えという判断により、ワクチンの認知度も接種率も非常に低い状態が続いています。一度接種率が下がってしまうとワクチンの信頼回復や接種率の向上には丁寧な周知と説明が必要となります。命に関わるがんを予防できるワクチンです。勧奨再開となった際には、しっかり接種期間内に接種していただけるよう、丁寧な周知と市民の疑問等に寄り添った対応を要望します。 次に、キャッチアップ接種の必要性、誰一人取り残すことのない救済措置を。 HPVワクチンの積極的勧奨が再開されるに当たり、これまでお知らせされずに接種機会を逃してしまった方たちを救済するためのキャッチアップ接種も検討されております。昨年12月28日の厚生労働省事務連絡では、平成9年度生まれから平成17年度生まれまでの女子をキャッチアップ接種の対象とし、キャッチアップ接種の期間は令和4年4月から令和7年3月までの3年間とすることが示され、定期接種の機会を逃した方に対し、時限的に公費での救済措置を設けることが決められました。 今後、国のキャッチアップ接種の制度が決まった際には、全てのキャッチアップ対象の方にも国の方針と接種機会が確保されたことを速やかに郵送による個別通知でお届けするべきと考えます。キャッチアップ接種対象者への情報提供について、どのような方法で周知を予定しているのでしょうか。周知時期、周知対象、周知方法について伺います。 ○副議長(北村大助議員) 堤健康福祉部長。   〔健康福祉部長(堤喜一君)登壇〕 ◎健康福祉部長(堤喜一君) 国の方針として、平成25年6月から令和4年3月まで積極的な勧奨が差し控えとなった時期がございました。この時期に接種の機会を逸した、いわゆるキャッチアップ接種対象者は、平成9年4月2日から平成18年4月1日までにお生まれの方となります。 本市の対象者は約2,500人でして、この方々に対して接種の時期が過ぎていても接種が可能であることや希望者には接種券の発行を行うこと等をこの3月下旬に個別通知し、周知することとしております。 ○副議長(北村大助議員) 大東和美議員。 ◆14番(大東和美議員) 対象となる皆さんに、全キャッチアップ対象者に郵送による個別通知をしてくださるとのことで、ありがとうございます。 積極的勧奨差し控えによって影響を受けてしまっている世代は、本人たちには何の過失もないのに不利益を被っています。その責任の一端は、個別通知を実施して来なかった市町村にも当然あると考えます。 国の分科会の資料では、若い方の接種ほどワクチンの有効性が高いというデータも示されておりました。キャッチアップ接種の対象者は、既に年齢が上がっており、希望者は少しでも早く接種をする必要があります。また、定期接種の対象年齢は最も効果の高い医学的に接種最適期であり、積極的勧奨再開以降も接種最適時期を逃す人をこれ以上出してはいけないと考えます。一度下がった接種率を回復させるためにも丁寧な周知が必要です。 大きな国の方針転換により対象も多く、コロナ禍の3回目のワクチン接種や5歳から11歳のワクチン接種と重なり、医療機関等においても大変な対応かとは思いますが、定期接種世代とキャッチアップ世代、全ての対象者に速やかに郵送通知を実施していただけるということで、この質問を終わります。 次に、中学校のトイレにおける生理用品の配置について。 昨年のコロナ禍における経済的困窮で生理用品が買えない女性の生理の貧困対策が始まり、全国的に公共施設や学校の女性トイレに生理用品をトイレットペーパーと同じように配置する動きが広がっています。 白山市でも中学校のトイレに配置されることになり、学校側は管理の問題で配置に対して反応が鈍かったと伺っていますが、市議である提案者から生徒の保健係での対応をすれば解決できるとのアイデアに配置することが決まったと伺っています。 金沢市では試験的に4校の中学校で令和3年10月、11月の2か月間配置したところ、アンケートでは生徒から「安心した」「便利だった」との声が届き、これまでは必要な場合に保健室に取りに行く方式だったが、個室トイレに置いた方が使用数が多かった。利用した生徒からは「保健室に取りに行くのが恥ずかしかった」「持ち込んでいるのが他の人に見られることに抵抗があった」などの意見が寄せられました。 金沢市では、思春期の子どもたちに配慮するとともに、落ち着いて学校生活を送る環境を整えたいということで、令和4年4月から全校での配置が決まったと伺っています。 石川県内では、羽咋市の全中学校トイレに常備しているとの報道もあります。 本市では、生理用品の配置については小中学校とも保健室での対応と伺っていますが、初潮への配慮もあり、保健室での対応は初めてのときには必要かもしれませんが、それ以降においては、むしろ反対に人にあまり知られたくない思春期の子どもたちに配慮することも大切ではないでしょうか。 本市の中学校のトイレにおける生理用品の配置について、今後の対応についてお伺いいたします。 ○副議長(北村大助議員) 粟市長。   〔市長(粟貴章君)登壇〕 ◎市長(粟貴章君) 経済的な理由で生理用品を購入できない女性がいるという、いわゆる生理の貧困の問題が近年顕在化しており、女性の健康や尊厳にも関わる重要な課題と捉えております。 市内小中学校はいずれも、これまでは保健室に生理用品を常備し、困っている児童生徒がいた場合は保健室に取りに来るよう指導していたと聞いております。中学校においては、年間おおむね250個の生理用品を必要な生徒が保健室に取りに来ていたという報告もございました。 私も、思春期の子どもたちが人にあまり知られたくないと思う気持ちは十分理解できますし、その気持ちに寄り添う必要もあると思います。 そこで、来年度の新学期から、中学校においては生徒が使用する各女子トイレに生理用品を常備いたしたいと考えております。 ○副議長(北村大助議員) 大東和美議員。 ◆14番(大東和美議員) 本市でもこの4月から中学校の女子トイレに配置していただけるということをお伺いし、昨年の3月、女性の生理の貧困における要望書を提出した際の素早い対応を思い起こしています。 災害時の備蓄品から同じ月内に配付していただき、その3月議会終了後のコロナ禍の緊急要望ではありましたが、市長の実行に感激していたことを思い出しております。 今、ウクライナにおけるロシアの軍事侵攻で世界が恐怖に突き落とされてるこの10日間、本市での取組に、その女性に優しい時代を迎えたことに感動はより大きなものになりました。 次の質問に移ります。 18歳までの子ども1人当たり10万円の子育て世帯等臨時特別支援事業の期間延長について。 令和3年度子育て世帯等臨時特別支援事業について、令和4年4月以降も延長してはどうか。 新型コロナウイルス感染症が長期化し、その影響が様々な人々に及ぶ中、子育て世帯等臨時特別支援事業について、令和3年の12月議会では令和4年3月31日までに生まれた新生児を対象とし、さらに960万円の所得制限を撤廃する内容で同事業が令和4年2月臨時会で可決されたところであります。 石川県も今年に入りオミクロン株の感染拡大によりまん延防止等重点措置の適用を2月20日までとしていましたが、さらに3月6日まで延長される事態となりました。再度、3月21日まで延期されました。 3月議会では、市長の報酬削減期間を令和5年3月31日まで延長する議案も提出されている状況であります。各自治体でも新型コロナウイルス感染症対策は様々ではあります。また、コロナ禍における子育て世帯に対する施策については様々な情報が飛び交っているところであります。 本市におきましても、妊娠して不安な生活を余儀なくされている妊婦のためにも令和4年の4月1日以降に生まれる新生児に対し、これまで同様に対応されることがベストではないかと考えますが、市長の見解をお伺いいたします。 ○副議長(北村大助議員) 堤健康福祉部長。   〔健康福祉部長(堤喜一君)登壇〕 ◎健康福祉部長(堤喜一君) 本市の子育て世帯等臨時特別支援事業につきましては、国の事業を基本に市独自に所得制限を撤廃して実施しているものでございますので、基本となる国の事業が延長された場合には本市も同様に延長してまいりたいと考えております。 また、本市独自の令和4年4月1日以降に出産を迎える子育て世帯への支援といたしましては、ののいち子育て応援券を交付する新生児用品購入支援事業の継続や、新たに地元白山の木材を活用したおもちゃを新生児にお贈りするののいちっ子木育事業の実施を予定しております。 今後もコロナ禍において出産を迎えられるご家庭の経済的負担を軽減する施策につきましては、引き続き新型コロナウイルス感染状況と子どもや子育て家庭に及ぼす影響を注視するとともに、市民の皆様のご意見を伺いながら、コロナ禍における子育て施策を総合的に検討していく中で考えてまいりたいと思います。 ○副議長(北村大助議員) 大東和美議員。 ◆14番(大東和美議員) 4月に入ってからでも感染状況を鑑みながら再検討されることをご期待申し上げます。 ゼロ歳児から2歳児の保育料の無償化について。 消費税10%の引上げとともに、若い世代の子育て支援に3歳児以上の保育料の無償化が実施されました。最近は、本市でもゼロ歳児から2歳児を保育園や認定こども園に預けて働く保護者が増えてきている現状をお聞きしています。コロナ禍が長引くことで経済支援が必要な子育て世帯が増えつつあります。 ゼロ歳児から2歳児の一番かわいい時期に預けて働く必要があっても、ゼロ歳児から2歳児の団体生活は母子共に体調不良や免疫力低下などトラブルも起きやすい時期でもあります。仕事の内容によっては、感染症におびえる状況下、体力的にも精神的にも大変な時期でもあります。 経済支援のメニューも、コロナ禍においては国も県も市も企業や事業者に傾き、個人への支援メニューは昨年ほどのものはなくなってきているのが現状であります。夫婦共働きでようやく一家の家計が成り立つのが現状の方もいます。コロナ禍が長引く中で、働きたくても働けない仕事についている家庭の場合、経済支援が必要であります。工夫に工夫を重ねなさいといった対応では問題解決にはなりません。 オミクロン株による第6波が今年に入り急激に感染拡大をする中でありますが、小さなお子さんを抱えている人も共働きの人の声は切実で、SNS等を通じてなど切実な相談をお受けしましたが、案内できるメニューが見つかりませんでした。 ゼロ歳児から2歳児の保育料の無償化だけでは支え切れないのが現状かもしれませんが、少しでも支援できるものであれば、新型コロナウイルスの感染拡大のこの期間の特別措置としてゼロ歳児から2歳児の保育料の無償化を非課税世帯から限度枠を広げるといった所得制限限度額の拡大に取り組んでみてはどうでしょうか。また、お子さん1人目から対象となるようにしてはいかがでしょうか。ゼロ歳児から2歳児の保育料の無償化について、市長の見解をお伺いいたします。
    ○副議長(北村大助議員) 粟市長。   〔市長(粟貴章君)登壇〕 ◎市長(粟貴章君) 本市の保育料の減免につきましては、非課税世帯を対象としたもので33人が無償化されております。また、この非課税世帯に加え、多子世帯についても条件はございますが、第2子や第3子以降のお子様を対象に減免しているところでございます。 さらなる減免の範囲拡大につきましては、財源を含め慎重に検討していく必要があると考えております。 なお、今後のコロナ禍で影響を受けている子育て世帯への支援につきましては、引き続きその状況を注視しながら、適切に対応してまいりたいと考えております。 ○副議長(北村大助議員) 大東和美議員。 ◆14番(大東和美議員) 何が支援になるのか、誰が支援すべきなのか、正解のない課題ではありますが、今後、先進地事例を参考にしながら、本市でも新たな支援を対応されることをご期待し、以上で私の一般質問を終了いたします。      ----------------------------- △休憩 ○副議長(北村大助議員) この際、暫時休憩いたします。再開は午後2時20分といたします。  午後2時07分休憩      ----------------------------- △再開   午後2時20分再開 ○議長(中村義彦議員) 休憩前に引き続き会議を開きます。      ----------------------------- △一般質問(続) ○議長(中村義彦議員) 8番、西本政之議員。   〔8番(西本政之議員)登壇〕 ◆8番(西本政之議員) 令和清栄、西本政之でございます。本日、最後の質問者ということで、皆さんもお疲れのこととは思いますが、いましばらくお付き合いを願います。 それでは、通告に従い質問させていただきます。 まず、学校給食費についてでございます。 令和4年度の新規事業に学校給食費等の公会計化が上げられ、900万円の予算が計上されました。令和5年度からの学校給食と教材費の一部の公会計化に向け、学校徴収金システムの構築を行い、教職員の負担軽減を図るとあります。私は以前から学校給食費の公会計化を訴えていましたから、待ちに待ったものがやっと具体的に動き出したと感慨深いものがあります。 本市の学校給食は自校式ではなく給食センターでの調理ですから、公会計化には比較的取り組みやすい環境にあると思っています。公会計化となれば、間違いなく教職員の負担軽減になります。本市は、教職員の多忙化改善に先進的に取り組んでいただきました。しかし、コロナ禍においてストップしているのではないか。いや、むしろ業務が増えて少し後退したのではないかというふうに思っていました。ぜひとも公会計化を実現して、教職員の負担軽減につなげていただきたいと思います。 教職員が児童生徒からお金を集めるという作業は、私たちが思っているよりも精神的負担が大きいとお聞きしました。できれば公会計化に伴い、この徴収金の作業を全て学校徴収金システムに組み込んでいただきたいと思っています。 そこで伺います。学校給食と教材費の一部の公会計化とありますが、給食費のほかにどのような費用が含まれるのか、教職員の徴収金の作業が全てなくなるのかなど、現在のお考えをお聞かせください。 ○議長(中村義彦議員) 山下教育文化部長。   〔教育文化部長(山下かおり君)登壇〕 ◎教育文化部長(山下かおり君) 学校給食費等の公会計化につきましては、教職員の負担軽減などに有する有効な手法の一つと考えておりますことから、本市におきましては令和5年度からの学校給食費等の公会計化に向け、令和4年度に学校徴収金システムを構築する予定となっております。 学校徴収金については、保護者の毎月の負担に差のないよう定額負担とし、年度末精算方式を考えております。 議員ご質問の学校給食費以外の徴収金については、児童生徒が共通に負担するドリルやワークブックなどの補助教材を想定しております。 教職員の徴収業務については、各学校、学年、クラスにより負担する費用が異なることから、今後各学校とさらに協議、整理の上、教職員の負担軽減に向け検討してまいりたいと考えております。 ○議長(中村義彦議員) 西本議員。 ◆8番(西本政之議員) ありがとうございます。 給食費以外の部分に関しては、学校によってそれぞれ差があるというふうな事情も十分理解しておりますけれども、将来的には修学旅行費の積立てなどもありますから、その辺も含めて公会計化に組み込んでいただけるようなシステムになればなということを願望しまして、次の質問に移りたいと思います。 七尾市や小松市など学校給食の無償化を公約に掲げた市長が誕生し、県内でも具体的に無償化の動きがございます。小松市では中学全学年無償化にというふうな動きになっているというふうにも報道で拝見いたしました。 私は、ほかがやっているから本市でもというような考えでは決してございません。成長期にある子どもの食育はとても重要だというふうに思っています。給食費を払っていないことで本人が食べにくい思いをしたり、いじめの原因となってはいけないと思います。そういった意味では、給食費というもの自体がなくなれば、それらの問題は全てクリアされるのではないでしょうか。 公会計化の後には、さらに一歩無償化に踏み込んではいかがでしょうか。今は、財政的に厳しいことは重々承知しておりますが、子ども食堂の気運も高まってまいりました。給食費無償化の実施に向けて検討してもよい時期に来ているのではないかと思いますが、見解をお聞かせください。 ○議長(中村義彦議員) 大久保教育長。   〔教育長(大久保邦彦君)登壇〕 ◎教育長(大久保邦彦君) 学校給食の実施に必要な経費は、学校給食法の規定によって学校の設置者と児童生徒の保護者それぞれの分担とされております。設置者であります市は、学校給食施設である建物や設備、そして運営に係る費用、職員の人件費などを学校給食の実施に必要な経費として負担をいたしております。 それ以外の光熱水費及び食材費については保護者負担と定められておりますが、本市では保護者負担を軽減するために光熱水費も市で負担しており、保護者には食材費のみご負担をいただいているところでございます。 また、経済的な理由から給食費のご負担が困難なご家庭には、生活保護や就学援助制度によりまして給食費が全額補助となるなどそういった支援を行っているところでございますので、今のところ、学校給食費の無償化は考えてはおりません。 ○議長(中村義彦議員) 西本議員。 ◆8番(西本政之議員) 予想どおりの回答であったかなというふうに思いますけれども、野々市は特別に食材費のみの負担でお願いしているということで、ほかよりも優遇されているんだよ、だから無償化は必要ないんだよというふうには聞こえましたけれども、将来的には全国的にそういう流れになっていくのであれば、検討せざるを得なくなってくるのかなというふうにも思いますので、そのときはまたご検討のほどよろしくお願いいたします。 次の質問に移ります。 特別支援教育の充実についてでございます。 特別支援教育の充実に約390万円余りの予算が計上されました。これは、新規ではなく拡充という位置づけの事業でございます。恐らく人件費なのだろうというふうに思っておりますけれども、特別支援教育指導員を配置し、就学相談体制の充実を図るほか、発達相談センターと教育センターの連携強化を図るとあります。あまり連携が取れていないのではないかなというふうな推測もできますけれども、私は、発達相談センターの立ち上げ時に関わった一人であるというふうに自負しております。当時、発達支援センターという形でご提案をさせていただき、先進地である滋賀県湖南市への視察にも参りました。そこで学んできたことの一つに、縦割り行政の弊害というものがございました。小中学校は教育委員会の所管で、保育園は福祉部門ですから連携が難しいとのことでした。 ですから、湖南市では発達支援センターを設置し、トップはある程度の権限を持って学校と保育園のつなぎの役割をしていたというふうに記憶しております。 今回、特別支援教育指導員という名の人員を配置するということですが、どこに配置して、どの程度の権限を持たせて、どのような役割を担っていただくのか、決まっている範囲でお聞かせいただけたらと思います。 ○議長(中村義彦議員) 大久保教育長。   〔教育長(大久保邦彦君)登壇〕 ◎教育長(大久保邦彦君) ご質問いただきました特別支援教育指導員でございますが、令和4年度から特別支援教育専任指導主事ということで教育委員会の事務局に配属をいたす予定でございます。 この専任指導主事は、特別支援教育への知識と経験が豊富な者の任用を考えております。教員に対しての指導助言、児童生徒に対しての教育相談、そして保護者に対しての就学相談の3つを主な業務とし、相談業務においては市の教育センターに指導主事が行って行うことといたす予定となっております。 本市の特別な教育的支援を必要とする児童生徒は、近年急増いたしております。専任指導主事が教員へ指導助言することで現場教員の特別支援教育についての専門性と指導力の向上も研修会などで目指す予定としております。 また、就学の相談につきましても、新年度からは新たな専任指導主事が加わることになりますので、さらに丁寧できめ細かな対応に努めてまいりたいと思っているところでございます。 発達相談センターは、幼児、児童生徒の発達に関する相談を主たる業務として行っており、発達に関する相談窓口の一本化のため、発達相談の総合窓口としての役割を果たすとともに、教育センターや福祉部局など発達相談に係る庁内関係部署の代表者が参加する庁内連携会議を運営し、切れ目のない支援を推進いたしております。 発達相談センターとは、この庁内連携会議などを通して児童生徒の情報を交換しておりまして、小学校就学時、それから中学校進学時、そして義務教育修了時には特に連携を深め、障害のある児童生徒への適切な教育と切れ目のない支援の提供に努めております。 先ほどから申し上げておりますように、新年度から新しく専任指導主事を発達相談センターとの連携の窓口とすることで、より連携を深めてまいりたいと考えております。これらにより、特別支援教育の充実がさらに図られるものと思っているところでございます。 ○議長(中村義彦議員) 西本議員。 ◆8番(西本政之議員) ありがとうございます。 この近年、発達障害というものの定義が広まったことによってすごく増えてきたというふうにも、報道もありますし、私も感じております。せっかく気づけて見つけられたものをきちんと引き継いでいけないと意味がないというふうに思いますので、このことによってさらに切れ目のない引継ぎが行われることを期待しております。 次の質問に移ります。 職員の育児休業についてでございます。 今回、職員の育児休業等に関する条例が改正されます。その趣旨の一つは、非常勤職員の育児休業等の取得条件の緩和です。そしてもう一つは、育児休業を取得しやすい勤務環境の整備です。 第24条では「任命権者は、職員から妊娠又は出産の申し出があった場合、当該職員に対して、育児休業に関する制度その他の事項を知らせるとともに、育児休業の承認の請求に係る当該職員の意向を確認するための面談その他の措置を講じなければならない。そして、申し出をしたことを理由として当該職員が不利益な扱いを受けることがないようにしなければならない。」とあります。 第25条では、「育児休業の承認の請求が円滑に行われるようにするため、職員に対する育児休業に係る研修の実施と育児休業に関する相談体制の整備、そして、その他育児休業に係る勤務環境の整備に関する措置を講じなければならない。」とあります。 私は、この改正によって男性職員もかなり育児休業を取りやすい環境になるのではないかと期待しております。 本市では、男性の育児休業取得率は何%なのでしょうか。ジェンダー平等が叫ばれる世の中で、まだまだ日本の社会では男性が育児休業を口にすることもはばかれるような風潮が残っているというところもございます。本市の取得率は決して低いほうではないというふうに思いますが、さらに取得率向上を推進するべきと考えます。 育児休業を取るほうも取らせるほうも理解を深め、男性職員の育児休業取得が当たり前の職場環境にしなければなりません。個人によって取りたい人も取りたくない人もいるというふうには思いますので、100%ということは不可能だというふうに思いますが、少なくとも希望する職員全員が必ず取得できる野々市市役所になってほしいと思いますがいかがでしょうか、見解をお聞かせください。 ○議長(中村義彦議員) 粟市長。   〔市長(粟貴章君)登壇〕 ◎市長(粟貴章君) 本市における令和2年度の男性職員の育児休業取得率は33.3%でございます。これは、全国の市区町村の平均16.6%を大きく上回っており、県内の市町の中で最も高い取得率となっております。 また、令和3年度につきましても令和4年2月末時点で50%と高い取得率となっております。現状、男性の育児休業取得率向上のための取組として、子どもが生まれる予定または生まれた男性職員に対して育児に伴う休暇や休業の制度について説明を行い、育児休業の積極的な取得を促しております。 また、育児休業を取得した場合には1か月程度の短期間の育児休業の取得であっても、所属からの希望があれば必ず人材派遣や非常勤職員等の代替職員を配置しております。本市では、こうした取組もあり、男性職員が育児休業を取得しやすい職場環境が形成されていると思っております。 今後も職員に対する育児休業に係る研修の実施や育児休業に関する相談体制の整備を行うなど、さらなる育児休業の取得推進、促進を図ってまいりたいと思っております。 ○議長(中村義彦議員) 西本議員。 ◆8番(西本政之議員) ありがとうございます。 石川県で一番の取得率ということで、令和3年度、50%ということになれば、全国でもかなりの高水準の取得率になるのではないかなというふうに、今お話を聞いて誇らしく思いました。引き続き取組に継続をお願いしたいというふうに思います。 次の質問に移ります。 認知症高齢者地域見守りネットワークについてでございます。 これ、午前中、馬場議員が同じような質問をされたので質問ちょっとしにくいようなところもありますけれども、一応作ってまいりましたので質問したいと思います。 認知症高齢者地域見守りネットワークは、市域を越えた取組として認知症高齢者にICタグを身につけてもらい、行方不明の早期発見を図るとあります。市域を越えた取組として、石川中央都市圏の連携というお話でございましたけれども、いきなりできるのかどうか分かりませんが、この圏域全域での活用となるのでしょうか。 以前、愛知県知多市に同様の取組を視察してまいりました。ICタグには氏名、年齢、住所などの様々なデータが読み取れるようになっておりまして、身元が判明するものだったというふうに記憶しております。 また、タグは衣服に張りつけるようなタイプのもので、定かな記憶ではないんですが、5枚セットで1,000円ぐらいの実費負担だったというふうに記憶しておりますけれども、今回のシステムは具体的にどのようなものなのかは午前中の馬場議員の質問で大体理解したのですが、その利用料金なども含めて再度分かりやすくお聞かせ願えたらなというふうに思います。 ○議長(中村義彦議員) 堤健康福祉部長。   〔健康福祉部長(堤喜一君)登壇〕 ◎健康福祉部長(堤喜一君) 認知症高齢者地域見守りネットワークについてでございますが、さきの馬場議員さんからのご質問でもお答えさせていただいておりますが、石川中央都市圏において市域を越えて行方不明になった場合でも位置情報を共有し、早期発見を図る取組でございまして、まず、全域でなされるのかということでございますが、感知器の設置台数は異なりますが、全域で実施する運びとなります。 これは、ブルートゥースの電波を発信するICタグというのを高齢者に携帯していただき、その高齢者の位置情報の履歴がご家族に通知されるといって、万一行方不明になった場合の捜索の手伝いとなるものでございます。 また、位置情報についても先ほどご説明しましたが、位置情報を受信する感知器のほうでは、独り暮らし等の高齢者宅に設置をしております緊急通報装置が感知器としても機能をしておりまして、市内のおおむね全域のほうに設置されているところでございます。 ICタグのセキュリティでございますけれども、こちらは本体に割り振られた番号がありまして、所有者をそれによって識別することでセキュリティ対策を施しておりますので、第三者からの住所や氏名などの個人情報が読み取られることはありません。 そして、利用者のご負担でございますが、ICタグ本体につきましてはご購入をいただくこととしておりまして、またシステム利用料ですが、その料金は大体月額2,000円ほどかかりますが、そのうちの300円をご負担いただくこととしております。この負担額につきましては、石川中央都市圏の4市2町において一律のものとなっております。 ○議長(中村義彦議員) 西本議員。 ◆8番(西本政之議員) ありがとうございます。 都市圏域一律、月額300円の利用料ということで、ただそれに発信器のほうは自己負担ということでございますよね。 この超高齢社会においてこの分野は今後も進化させ、拡大させ、連携を強化させることが喫緊の課題であって重要なことだというふうに認識しております。 そこにおいて、料金というものが普及の弊害にはなりはしないかというふうな思いでこの料金のお尋ねをしたんですが、将来的にはこの料金に関しても何でも無償化無償化と言うわけではないんですけれども、個人の負担がもっと少なくて済むような取組になればもっともっと普及するのではないかなというふうに思います。 本当に市内を見回すと高齢者が多く、最近本当に多いな。お散歩している健康な高齢者も含めてですけれども多いなというふうにも感じておりますので、これは大変有意義な取組であり、大切な取組だというふうに思いますので、しっかりと石川中央都市圏という範囲にとどまることなく、今後も石川県全域に広まるような取組になることを期待して、私の質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。      ----------------------------- △閉議 ○議長(中村義彦議員) 以上で本日の日程は全部終了いたしました。 次回は明日8日午前10時から会議を開きます。 本日はこれにて散会いたします。  午後2時47分散会┌―――――┬―――――――――――――――――――――――――――――――┐│招集年月日│           令和4年2月28日            │├―――――┼―――――――――――――――――――――――――――――――┤│招集の場所│           野々市市議会議事堂           │├―――――┼―――┬――――――――――――――┬―――┬――――――――┤│開閉会日時│開 会│令和4年3月7日午前10時00分│議 長│  中村義彦  ││  及び ├―――┼――――――――――――――┼―――┼――――――――┤│  宣告 │閉 議│令和4年3月7日午後2時47分│議 長│  中村義彦  │├―――――┼―――┴┬―――――┬――――┬――┴―┬―┴―――┬――――┤│出席及び │議席番号│ 氏 名 │出欠の別│議席番号│ 氏 名 │出欠の別││ 欠席議員├――――┼―――――┼――――┼――――┼―――――┼――――┤│     │ 1  │梅野智恵子│ ◯  │ 9  │中村義彦 │ ◯  ││     ├――――┼―――――┼――――┼――――┼―――――┼――――┤│     │ 2  │朝倉雅三 │ ◯  │ 10  │杉林 敏 │ ◯  ││出席15名├――――┼―――――┼――――┼――――┼―――――┼――――┤│     │ 3  │小堀孝史 │ ◯  │ 11  │辻 信行 │ ◯  ││欠席 0名├――――┼―――――┼――――┼――――┼―――――┼――――┤│     │ 4  │向田誠市 │ ◯  │ 12  │早川彰一 │ ◯  ││     ├――――┼―――――┼――――┼――――┼―――――┼――――┤│     │ 5  │北村大助 │ ◯  │ 13  │土田友雄 │ ◯  ││     ├――――┼―――――┼――――┼――――┼―――――┼――――┤│凡例   │ 6  │馬場弘勝 │ ◯  │ 14  │大東和美 │ ◯  ││◯は出席 ├――――┼―――――┼――――┼――――┼―――――┼――――┤│▲は欠席 │ 7  │安原 透 │ ◯  │ 15  │岩見 博 │ ◯  ││×は不応招├――――┼―――――┼――――┼――――┼―――――┼――――┤│     │ 8  │西本政之 │ ◯  │    │     │    │├―――――┴―――┬┴―――――┼――――┴―┬――┴―――┬―┴――――┤│ 会議録署名議員 │ 2 番  │ 朝倉雅三 │ 3 番  │ 小堀孝史 │├―――――――――┼――――――┼――――――┼――――――┼――――――┤│ 職務のため出席 │事務局長  │ 清水 実 │事務局長補佐│ 源入陽子 ││ した者の氏名  ├――――――┼――――――┼――――――┼――――――┤│         │書記    │ 高木政人 │      │      │├―――――┬―――┴―――┬――┴――――┬―┴―――――┬┴――――――┤│     │市長     │ 粟 貴章  │産業振興課長 │ 粟 信幸  ││     ├―――――――┼―――――――┼―――――――┼―――――――┤│     │教育長    │ 大久保邦彦 │福祉総務課長 │ 増山 浄  ││     ├―――――――┼―――――――┼―――――――┼―――――――┤│     │副市長    │ 山口 良  │介護長寿課長 │ 北坂義明  ││     ├―――――――┼―――――――┼―――――――┼―――――――┤│     │総務部長   │ 中田八千代 │子育て支援課長│ 徳野伸一  ││     ├―――――――┼―――――――┼―――――――┼―――――――┤│     │企画振興部長 │ 浅野 昇  │健康推進課長 │ 若松裕里  ││     ├―――――――┼―――――――┼―――――――┼―――――――┤│地方自治法│健康福祉部長 │ 堤 喜一  │上下水道課長 │ 鶴見裕一  ││第121条├―――――――┼―――――――┼―――――――┼―――――――┤│により説明│土木部長   │ 中藪孝志  │教育総務課長 │ 塩田 健  ││のため出席├―――――――┼―――――――┼―――――――┼―――――――┤│した者の職│教育文化部長 │ 山下かおり │学校教育課長 │ 古村 充  ││氏名   ├―――――――┼―――――――┼―――――――┼―――――――┤│     │総務課長   │ 押田浩三  │       │       ││     ├―――――――┼―――――――┼―――――――┼―――――――┤│     │秘書室長   │ 越柴一良  │       │       ││     ├―――――――┼―――――――┼―――――――┼―――――――┤│     │財政課長   │ 荒木俊雄  │       │       ││     ├―――――――┼―――――――┼―――――――┼―――――――┤│     │環境安全課長 │ 横浜猛夫  │       │       ││     ├―――――――┼―――――――┼―――――――┼―――――――┤│     │企画課長   │ 木戸口浩士 │       │       ││     ├―――――――┼―――――――┼―――――――┼―――――――┤│     │地域振興課長 │ 東 和之  │       │       │├―――――┴―――――――┴―――――――┼―――――――┴―――――――┤│ 議事日程・会議に付した議件・会議の経過 │    別紙のとおり     │└―――――――――――――――――――――┴―――――――――――――――┘...